
20年前、将棋を強くなるための王道は、定跡書を読み、新聞の観戦記を追い、盤上で何度も駒を並べて研究を重ねることでした。
しかし、将棋を取り巻く環境は劇的に変化しました。
いまやプロ棋士だけでなく、多くのアマチュア将棋ファンにとっても、棋力向上にコンピューターは欠かせない存在となっています。現代将棋はコンピューターとともに進化を続けているのです。
─ 将棋界はいま、AI全盛期 ─
将棋AIは年々進化を遂げ、プロ棋士をはるかに凌駕するほど強くなりました。そのため、将棋の実力を高めるためには、AIを使った研究が不可欠な時代になっています。それはプロ棋士に限ったことではありません。例えば、あなたが誰かに将棋を教わるとき、自分より少しだけ強い人かプロの棋士に教われるかを選べると言われたら、間違いなく棋士に教わる方を選ぶでしょう。なぜなら、より高いレベルから的確なアドバイスがもらえるからです。それならば、棋士よりはるかに強いAIが現れた今、最新で最強のAIに将棋を教わるのが正しい選択です。ただ問題は将棋AIはPCの負荷が非常に高いため、十分に動作させるには高性能のPCが必要になること。そこで、マウスコンピューターでは将棋AIを活用するのに最適なPCを棋力に合わせて4台用意しました。自分の実力や用途に合わせて最適なマシンを選んでください。
監修メンバー

中村太地八段
東京都府中市出身の将棋棋士。米長邦雄永世棋聖門下で、2017年に王座を獲得。早稲田大学政治経済学部卒の知性派として知られ、トップ棋士でありながら普及活動やYouTubeでも活躍している。
マウスコンピューターの
ここがスゴイ!
今回紹介するDAIVは1台でさまざまなことができるのが魅力です。将棋AIのうち、NNUE系はCPU、DL系はGPUを用いて思考をするわけですが、マウスコンピューターのDAIVではCPUもGPUも優れたものを搭載しています。プロでも序中盤の大局観が求められるところはDL系、終盤の読みが必要なところはNNUE系、というように使い分ける人も多いですが、DAIVならどちらの系統のAIもその能力をフルに発揮する形で使いこなせます。

やねうらお
将棋AI「やねうら王」開発者。世界コンピュータ将棋選手権での優勝経験を持ち、プロ棋士も愛用する「水匠」の探索部にも採用。高性能PCを活用した将棋AI開発の第一線で活動している。
マウスコンピューターの
ここがスゴイ!
私はPCを自作することも多いのですが、CPUとマザーボードの相性やどのメモリを選べばいいかなどはいろいろなパターンがあって、専門的な知識が必要です。また、組み立てている間に部品を壊してしまうこともあって、そうなると全く割に合いません。ですから皆さんは、マウスコンピューターが最適化してくれたマシンを素直に買ってください。24時間365日サポート、3年間保証もついていますし、さらにカスタマイズも可能なので、いいことばかりです。

たややん
世界コンピュータ将棋選手権や電竜戦で優勝した将棋AI「水匠」の開発者。
近年は大規模言語モデル(LLM)の活用や研究にも取り組み、将棋VTuberとしても情報発信を続けている。
マウスコンピューターの
ここがスゴイ!
今回、マウスコンピューターのDAIVシリーズを操作させていただきましたが、どれもNPS(Node Per Second)の数字が高くて驚きました。NPSとは将棋AIが1秒間に探索できる局面数のことで、この値が高ければ高いほどより深く、正確に読むことができます。DAIVシリーズはCPUが強く、将棋AIを動作させるのに十分な性能を持っています。また、GPUも搭載しているため、DL系の将棋AIも動かせますし、将棋以外のゲームをする際にも非常に快適に遊べるでしょう。
将棋AIとは
将棋AIとは、コンピューターが将棋を指したり、局面を分析するために開発されたソフトウェアです。将棋の指し手を入力するソフトと、思考エンジンをインストールすれば誰でも使うことができます。コンピューターを相手に対局することもできますし、難しい局面での最善手の提示してくれたり、その局面での形勢(先手と後手のどちらがどれくらい有利か)を数値で表示してくれたりもします。自分が指した将棋をあとで検討するのにも有用ですし、戦法の研究にも絶大な力を発揮します。いまや将棋AIは、将棋を学び、強くなるための最も身近で信頼できるパートナーと言えるでしょう。

DAIVとは


盤上の一手を、もっと深く。
10周年を迎えたマウスコンピューターのクリエイター向けPCブランド「DAIV」。
高度なAI処理を支えるパフォーマンスで、将棋AIの研究・解析環境をサポートします。
読みの先へ、発想の先へ。
将棋AIの進化とともに、DAIVも挑戦を続けます。
製品ラインナップ
将棋級位者向け

中村太地八段
藤井聡太竜王・名人の名手△7七同飛成や▲4一銀を一瞬で読むことができています。これはすごいですね。特に▲4一銀のほうは、当時の中継では、はじめは他の手がAIの最善手として表示されていて、深く読むうちに候補手として表れた手でした。
価格帯としてはエントリーモデルにはなっていますが、当時の最先端AIよりもはっきり強いわけです。そう考えると、かなりお値打ちだと思います。
はっきり正解がある局面で、どんな手を指せばよかったかな、という振り返りを中心に使われる方にはぴったりなのではないでしょうか。

やねうらお
これからAIを使って将棋を勉強しようという方に向けたエントリーモデルですが、それでも人間よりはるかに強い棋力を発揮します。
将棋学習の初期段階では、「自分の悪手を理解し、明らかな悪手を指さないようにする」ことが重要です。このマシンで検討すれば、初心者、級位者が指しがちな悪手をすぐに指摘してくれるでしょう。
また、エントリーモデルでありながらCPUとGPUが両方搭載されているのもいいところです。

たややん
最新の水匠11を使ってみると、1秒間に1,200万局面以上読めています。私は普段、同じコア数とスレッド数のマシンを使っていますが、それよりも2倍以上早いです。CPUのクロック数も高くなっているでしょうし、周辺のパーツも含めたチューニングもいいのだと思います。2倍速くなるというのはすごいことで、同じソフトを使っていてもレーティングで100から150くらい強くなります。
こちらはエントリーモデルということで、メモリは16GBですね。長時間同じ局面を探索させ続けるとちょっと足りなくなるかもしれませんが、明らかな好手や悪手を見つけるのには、これで十分でしょう。

将棋有段者向け

中村太地八段
角換わり腰掛け銀の定跡で、AIが自力で考えると、はじめは△4四歩が最善と判断しますが、実はそれには▲4五歩とされて不利になることが知られている局面があります。
このマシンにその局面を検討させたところ、数分で△4四歩が候補手から外れたので素晴らしいです。これだけ読むことができれば、プロの最先端の定跡を理解することも十分可能だと思います。
奨励会レベルやアマチュアのトップレベルを目指す方には、大きな武器になるでしょう。

やねうらお
エントリーモデルの「DAIV KM-A7G60」に比べてメモリが16GBから32GBと倍増しています。メモリは人間で言うところの記憶力に相当します。調べた局面の情報を保存していく領域が少なければ、せっかく長い時間をかけて調べても多くの情報が失われてしまいます。
また、メモリが強化されたことに加えてグラフィックボードの性能も上がっているので、ディープラーニング系の将棋AIの計算スピードアップに貢献しています。

たややん
将棋AIというのは、一般にメモリが少ないと弱くなります。仮に1GBしか割り当てられないとすると、2億局面を超えるあたりから読みが鈍化してしまい、実力を発揮できなくなってしまいます。理想は長く読ませるほど強くなってほしいわけですから、頭打ちになってしまうとのは惜しいですよね。その点このマシンはメモリが32GBありますから、その分だけ潤沢に割り当てることができます。課題局面があって、そこでじっくり検討して正確な指し手を選びたいという方にはおすすめです。
また、GPUもよりいいものになっているので、重たいゲームでも問題なく動くでしょう。

棋士、アマ
トップレベル向け

中村太地八段
一つ前の「DAIV KM-A7G70」で互角と出ていた局面を検討させると3分ほどで先手優勢となりました。こういうところでの知識の差はとても大きいです。互角だと思ったから指していたのに、駒がぶつかってみると不利だった、というのでは致命傷になってしまいますので。終盤の局面を検討させても、トッププロでも指すのが難しい最善手を一瞬で読みきっています。
「DAIV KM-A7G70」でもかなり優秀だと思いましたが、やはりせっかくなら上位のものがほしくなってしまいますね。

やねうらお
AMD Ryzen Threadripper 9960XはCPUの中でも上位クラス。さらにメモリは64GBとなり、グラフィックボードの性能も上がっています。
これだけのマシンパワーがあれば、非常に快適な探索スピードが出せるのはもちろん、難解な局面での長時間の検討にも耐えることができます。プロ棋士が使ってもおかしくないレベルのスペックだと思います。
また、映像編集や動画配信などの専門的な用途でも十分活用できるマシンです。将棋はもちろん、将棋以外の趣味や仕事でハイスペックのマシンを求めている方には特におすすめです。

たややん
AMD Ryzen Threadripper 9960Xは非常に強いCPUです。NPSを計測してみると、1秒間で4,500万局面読めています。先ほどまでのCPUの3倍以上の数字です。
私が使っているThreadripper3990という5年前の最強CPUでは、64スレッドで動かすと3200万NPSなのに、128スレッドで動かすと2500万NPSに下がってしまいます。CPUの限界によって、AIの力をフルに使うことができない状態なのです。しかしこのマシンは、24スレッドに落として考えたときよりも、48スレッドをフルに使って考えたときのほうが速度が伸びている。これは従来の限界を突破したということで、素晴らしいことです。これが200万円で手に入るというのはお値打ちですね。

トップ棋士、
研究者向け

中村太地八段
第83期名人戦第1局で藤井聡太名人が見せた長手数の詰みを3分半で読みきりました。これはすごいです。正直、大半のプロ棋士の研究環境よりもはるかに優れていると思います。
トッププロのレベルになると、ひとつの局面を長く検討させるので、高速で手を読めることは非常に重要です。時間効率の差が大きな知識の差となって表れてきます。また、このマシンの場合、長く読ませても精度が落ちないということで安心感があります。これがあれば環境面では負けるということがないので、強力な味方になってくれるでしょう。未知の世界を探究するにふさわしいPCです。

やねうらお
Threadripper PRO 9995WXを搭載する最上位機で、すべてが圧倒的なスペックです。将棋AIの大会やプロ公式戦の動画中継で使われるようなモンスターマシンといえるでしょう。
将棋の対局を精査するのに他のマシンだと1日かかるところを1時間で完了するくらいのレベルの違いがあります。
いまだ明かされていない将棋の結論、その深淵に近づきたい方にオススメしたい究極のマシンです。

たややん
これは圧倒的です。CPUがThreadripper PRO 9995WXになっており、論理コアが96コア192スレッドあります。すごすぎます。NPSも1億局面を超えています。
これより強いCPUを使えるのはもう世界的にも有名な大企業に限られるのではないでしょうか。エントリーモデルの「DAIV KM-A7G60」も人間よりはるかに強いですが、同じソフトを入れて対戦させたら、この「DAIV FW-P9G80」が9割は勝つでしょう。
これからの将棋AIの使い道として、自動で探索と定跡の作成を繰り返して最善の定跡を作るという研究がなされています。これはスペックの差がかなり出る処理になりますので、将棋の最善の追求をしたい方はこのマシンを使うといいと思います。

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