Midjourney(ミッドジャーニー)とは?プランによる違いや商用利用について解説

Midjourney(ミッドジャーニー)とは? イメージ画像

 Midjourneyは、テキストから質の高い画像をつくれる画像生成AIです。英語でプロンプトを入力することで、幻想的な風景やリアルな人物など、さまざまなスタイルの画像を簡単に生成できます。

 有料プランのユーザーは商用利用が可能で、生成した画像を活用したビジネス展開も可能です。ただし、著作権に関する基本的な理解と、精度の高いプロンプトの作成が求められます。

 この記事では、Midjourneyの基本情報や商用利用時の注意点、プランの詳細やプロンプト作成のコツなどについて詳しく解説しています。Midjourneyを初めて扱う方は、ぜひ参考にしてください。

※ 製品の情報や価格は2025年5月21日時点の情報となります。

 

Midjourney(ミッドジャーニー)とは?

 Midjourneyは、テキストから高品質な画像を生成するAIツールです。アメリカのサンフランシスコにあるAI研究所が開発し、2022年に一般公開されました。

 ユーザーが英語でプロンプト(指示文)を入力すると、AIがその内容に基づいた画像を生成します。

 イラストや写真風の画像を手軽に作成できるので、個人の趣味やビジネスなどに広く活用されているツールです。

 Midjourneyは、他の画像生成AIと比較して独特のスタイルや高い表現力を持ち、アーティスティックな作品を生み出す点が注目を集めています

 

 

Midjourneyは「Discordサーバー」と「ブラウザ」で利用できる

 Midjourneyは、コミュニケーションツールのDiscordを通じて利用する方法と、ブラウザベースの「Midjourney Alpha」を通じて利用する方法があります。

 それぞれのメリット・デメリットは次のとおりです。

 

メリット

デメリット

Discord版

・Describe(画像からプロンプトを生成)、Info(アカウント情報の確認)、Blend(画像の融合)などのコマンドを使って操作できる

・コミュニティ内で双方向のコミュニケーションを取りやすい

・パラメータの命令文は暗記が必要

・画像の整理や検索がしにくい

ブラウザ版

(Midjourney Alpha)

・画像生成履歴が一元化され、検索や管理がしやすい

・UIやテキスト入力が直感的

・手持ちの画像から簡単に作品を作れる

・Discord版の機能で使えないものがある

・コミュニティ内での交流は限定的

 Discord版は、多機能でコミュニティ内でのコミュニケーションを取りやすい点が魅力です。一方、ブラウザ版は直感的な操作ができ、生成した画像の検索や管理がしやすくなっています。

 Discord版とブラウザ版は連携してデータを同期できるため、両方の機能を使いたい場合は連携して使用しましょう。

Midjourneyは商用利用できる?

 Midjourneyの有料プランに加入すると、生成した画像を商用利用できます。たとえば、生成した画像をNFTとして販売したり、広告や商品デザインに活用したりすることが可能です。

 ここからは、Midjourneyの商用利用の条件や著作権について詳しく解説します。

商用利用の条件

 Midjourneyで生成した画像を商用利用するためには、有料プランへの加入が必要です。個人利用の場合はどの有料プランでも商用利用ができますが、年間収益が100万ドル(1ドル150円の場合1億5,000万円)を超える企業の経営者や従業員は、ProプランまたはMegaプランへの加入が求められます。

 プランについては後述しますが、個人で商用利用する場合はもっとも安価なBasicプランやその上に位置するStandardプランでも十分です。

 100万ドル以上の収益がある企業はProプラン・Megaプランへの加入が必要ですが、その分効率的に画像生成ができるというメリットがあります。

 また、プランを解約した後も、契約期間中に生成した画像は引き続き商用利用できます。

著作権の取り扱いと危険性

 Midjourneyの有料プラン利用者は生成した画像を商用利用できますが、生成した画像の著作権は完全にユーザーに付与されるわけではなく、Midjourney側も一定のライセンス権を保持しています。

 また、既存の著作物と酷似した画像を生成した場合、著作権侵害となる恐れがあります。商用利用を検討する際は、生成した画像が他の著作物と類似していないかを確認し、必要に応じて専門家に相談することが重要です。

 Midjourneyの規約では、生成した画像が公開された場合に他のユーザーがそれを使用することを許可しています。そのため、商用利用を前提とする場合は、生成画像を非公開にできるステルスモードを活用するなど、画像の公開範囲に注意を払う必要もあります。

Midjourneyのプランとは?

 Midjourneyには、複数のプランが用意されています。ここでは、無料プランの有無や各有料プランの違いについて解説します。

無料プランは停止中

 Midjourney(Discord版およびブラウザ版)の無料プランは、2023年3月をもって提供が停止され、2025年5月現在も再開されていません。

 無料プランの停止は、ユーザーの急増や生成画像の悪用などが原因とされています。誤解を生む画像が拡散されたり、詐欺に活用されたりするケースが報告されており、社会的な影響を考慮して無料プランの提供が停止されました。そのため、現在Midjourneyを利用するには、有料プランへの加入が必要です。

各有料プランの違い

 Midjourneyの有料プランは、Basic・Standard・Pro・Megaの4種類があり、それぞれのプランで利用できる機能や価格が異なります。

 各プランの主な違いは、次のとおりです。(2025年5月20日時点)

項目

Basic

Standard

Pro

Mega

月額料金

(年間料金)

10ドル

(96ドル)

30ドル

(288ドル)

60ドル

(576ドル)

120ドル

(1,152ドル)

高速GPU

3.3時間/月

15時間/月

30時間/月

60時間/月

リラックスGPU使用

利用不可

無制限

無制限

無制限

ステルスモード

利用不可

利用不可

利用可能

利用可能

同時生成枚数

最大3枚

最大3枚

最大12枚

最大12枚

※ 高速GPU:画像生成のスピードが速くなるモード
※ リラックスGPU:画像生成に時間がかかる代わりに無制限で生成できるモード
※ ステルスモード:Midjourneyの公開ギャラリーに表示されなくなる

 Basicプランは、月額10ドルで高速GPUの時間分だけ画像を生成できますが、リラックスGPUやステルスモードは利用できません。

 Standard以上のプランは、リラックスGPUが無制限なので時間を気にせず画像を生成できます。生成した画像を利用されたくない方は、ステルスモードを利用できるProまたはMegaプランを契約しましょう。

Midjourneyでイメージ通りの画像を生成するには?プロンプトのコツを紹介

 Midjourneyでイメージ通りの画像を生成するコツは、次のとおりです。

・具体的な内容にする

・パワーワードを使用する

・イメージに近いクリエイターの名前を入れる

・プロンプトウェイトを活用する

・マルチプロンプトを活用する

・パラメータを活用してイメージに近づける

 それぞれの内容や具体的な活用法について解説します。

具体的な内容にする

 Midjourneyでより希望に近い画像を生成するには、プロンプトを具体的に記述することが重要です

 具体的には「a cat」ではなく、「a fluffy white cat sitting on a windowsill」のように、猫の毛の質感や位置を詳細に描写することでAIが意図を正確に理解しやすくなります。さらに、光の加減や猫の様子なども加えると、より希望に近い画像が得られます。

 たとえば、「a fluffy white cat sitting on a windowsill, bathed in warm afternoon sunlight, overlooking a lush green garden」のように記述することで、より具体的なイメージが伝わるでしょう。

パワーワードを使用する

 プロンプトに画風やスタイルに影響を与えるパワーワードを加えることで、画像の品質や雰囲気を調整できます。

 パワーワードの例は、次のとおりです。

・photorealism:写真のようなリアルな描写

・cinematic lighting:映画のような照明効果

・ultra-detailed:非常に詳細な描写

・anime:アニメ風のスタイル

・art print:版画風のスタイル

 たとえば、「a fluffy white cat sitting on a windowsill, photorealism, cinematic lighting, ultra-detailed」のように記述することで、先ほどの猫の画像がよりリアルで映画のような照明効果がある画像になります。

 パワーワードを適切に組み合わせることで、希望するスタイルや雰囲気を持つ画像を得ることができます

イメージに近いクリエイターの名前を入れる

 プロンプトに有名なクリエイターの名前を含めることで、そのスタイルを模倣した画像が生成されます。

 たとえば、「style of Van Gogh」や「Leonardo da Vinci style」のように記述することで、それぞれの画家の特徴的なスタイルを反映した画像の生成が可能です。

 具体的には、「a starry night over a quiet village, style of Van Gogh」のように記述すると、ゴッホの「星月夜」のような渦巻く星空と大胆なタッチが特徴の画像が生成されます。

 ただし、Midjourneyの規約では特定のアーティスト名の使用が制限される場合があるため、利用時には公式のガイドラインを確認することが重要です。

プロンプトウェイトを活用する

 Midjourneyでは、プロンプト内のキーワードに重みを付けることで、特定の要素を強調できます。プロンプトに「::(ダブルコロン)」と数字を使用すると、キーワードの重みをAIに伝えることが可能です

 「強調したいワード::数字」のように入力すると強調するワードを指定でき、数字が大きくなるほど優先順位が上がります。

 たとえば、「ice cream::5 cake」と指定すると、ケーキよりもアイスクリームが強調された画像になります。このように、プロンプトウェイトを活用すると、画像内の要素に優先順位をつけることが可能です。

マルチプロンプトを活用する

 複数の要素を組み合わせたプロンプトでは、意味の切れ目を明確にすることで、意図した画像を生成しやすくなります

 意味の切れ目を伝えるには、「::(ダブルコロン)」を使用します。たとえば、「ice cream」と入力すると、アイスクリームの画像が生成されますが、「ice :: cream」と区切ると、iceとcreamが別々の要素として扱われ、それぞれが組み合わさった画像になる可能性が高いです。

 ワードの組み合わせが原因で思い通りの画像が生成されないときは、マルチプロンプトを使ってみましょう。

パラメータを活用してイメージに近づける

 Midjourneyでは、プロンプトに特定のパラメータを追加することで、画像のアスペクト比やスタイルなどを調整できます

 主なパラメータとその効果は、次のとおりです。

パラメータ

説明

--ar

アスペクト比を調整する(例:--ar 16:9)

--q

画像の生成時間と品質を設定する(例:最速で最高品質「-q 0.25」)

--style

スタイルを設定する(例:プロンプトに対して忠実に「--style raw」)

--s

0~1,000の間で美しさ・芸術性を調整する(例:--s 1000)

 これらのパラメータを適切に組み合わせることで、より希望に近い画像を生成できます。

 たとえば、横長の画像を生成したい場合は「--ar 16:9」を、写実的なスタイルを求める場合は「--style raw」を追加すると効果的です。

 紹介したパラメータ以外にもたくさんの種類があるので、プロンプトに慣れてきたらいろいろと試してみるとよいでしょう。

 

 

Midjourneyの利用に必要なパソコンのスペック

 Midjourneyはクラウドベースで動作するため、パソコンのスペックに依存せず利用可能です。

 しかし、生成した画像を高解像度で保存・編集したり、他の画像処理ソフトと併用する場合は処理速度の速いパソコンが推奨されます

 また、Stable Diffusionのローカル利用なども検討している方は、専用のグラフィックス(GPU)を搭載したハイスペックモデルをおすすめします。

 用途ごとのおすすめスペックは、次のとおりです。

用途

CPU

メモリ

ストレージ

グラフィックス

(GPU)

Midjourneyの利用

・Intel® Core i3/i5

・AMD Ryzen™ 3/5

8GB以上

256GB以上

内蔵GPU

画像編集や高解像度ダウンロード

・Intel® Core i5以上

・AMD Ryzen™ 5以上

16GB以上

512GB以上

・内蔵GPU

・NVIDIA® RTX™ シリーズ(VRAM 8GB以上)

Stable DiffusionなどのローカルAI画像生成

・Intel® Core i7以上

・Ryzen™ 7以上

32GB以上

1TB以上

NVIDIA® RTX™ シリーズ(VRAM 12GB以上)

 

 

Midjourneyの利用におすすめ!マウスコンピューターのパソコン3選

 マウスコンピューターは、ユーザーの用途や予算に合わせて、CPUやメモリ、ストレージなどのパーツをカスタマイズできるBTO(Build To Order:受注生産)パソコンを販売しています。

 ここからは、Midjorneyの利用におすすめのマウスコンピューターのパソコンをご紹介します。

※ 製品の情報や価格は2025年5月21日時点の情報となります。

1.Midjourneyのブラウザ使用におすすめ「mouse A5-A5A01SR-A」

mouse A5-A5A01SR-A
OS Windows 11 Home 64ビット
CPU AMD Ryzen™ 5 7430U プロセッサ
グラフィックス AMD Radeon™ グラフィックス
メモリ標準容量 16GB (8GB×2 / デュアルチャネル)
M.2 SSD 500GB (NVMe)
サイズ 15.6型
通常価格
(税込)
104,800
mouse A5-A5A01SR-A
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「mouse A5-A5A01SR-A」は、Midjourneyの利用におすすめの手ごろなノートパソコンです。AMD Ryzen™ 5 7430Uプロセッサーと16GBメモリを搭載し、画像生成だけでなく日常的な用途に幅広く対応できます。

ディスプレイは15.6型のノングレア液晶を採用し、視認性がよい点も魅力です。また、画面出力や充電、外付けストレージの接続などに利用できるUSB Type-C端子が採用されており、利便性にも優れています。

 

2.画像処理にも対応できる「DAIV R6-I7G60SR-A」

DAIV R6-I7G60SR-A
OS Windows 11 Home 64ビット
CPU インテル® Core™ i7-13650HX プロセッサー
グラフィックス NVIDIA® GeForce RTX™ 4060 Laptop GPU
メモリ標準容量 16GB (8GB×2 / デュアルチャネル)
M.2 SSD 500GB (NVMe Gen4×4)
サイズ 16型
通常価格
(税込)
249,800
DAIV R6-I7G60SR-A
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「DAIV R6-I7G60SR-A」は、Midjourneyを使った画像生成だけでなく、画像編集や動画編集にも対応できるクリエイター向けノートパソコンです。

CPUに第13世代のIntel® Core™ i7プロセッサーを採用し、負荷の重いアプリもスムーズに動作します。また、グラフィックス(GPU)にはNVIDIA® GeForce RTX™ 4060 Laptop GPUを搭載し、画像処理性能も優れています。

さらに、16型のWQXGA(2,560×1,600)ノングレア液晶はDCI-P3 100%に対応しており、色の再現性が高いところも魅力です。

3.画像生成AIの本格運用におすすめ「DAIV FX-I7A8X」

DAIV FX-I7A8X
OS Windows 11 Home 64ビット
CPU インテル® Core™ i7 プロセッサー 14700KF
グラフィックス AMD Radeon™ RX 7800 XT
メモリ標準容量 32GB (16GB×2 / デュアルチャネル)
M.2 SSD 2TB (NVMe Gen4×4)
通常価格
(税込)
349,800
DAIV FX-I7A8X
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「DAIV FX-I7A8X」は、画像生成AIの本格運用におすすめのデスクトップパソコンです。高性能なCPUやグラフィックス(GPU)を採用し、Midjourneyはもちろん、Stable Diffusionのローカル運用などにも対応できます。

ストレージは2TBのM.2 SSDを搭載し、高解像度な画像を大量に保存できます。その他にも、エアフローに優れた排熱設計や拡張性の高い内部構造を採用しており、幅広いクリエイターにおすすめできる製品です。

 

まとめ:Midjourneyは高品質な画像を生成できるAI

 Midjourneyは、英語でプロンプトを入力することで誰でも簡単に画像を生成できるAIサービスです。商用利用ができ、2025年5月時点では目的に応じて4種類の有料プランが選べます。

 有料プランであっても著作権が認められるわけではないことに加え、既存作品との類似は著作権侵害にあたる恐れがあるため注意が必要です。

 また、Midjourneyでイメージ通りの画像をつくるには、具体的な表現を意識し、パワーワードやプロンプトウェイト、マルチプロンプト、パラメータなども活用しましょう。

 マウスコンピューターでは、Midjourneyやその他画像生成AIにおすすめのBTOパソコンを販売しています。手軽に使えるエントリーモデルから、プロのクリエイターが使うハイスペックモデルまでラインナップしているので、ぜひ公式サイトをチェックしてみてください。

 

 

 

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