Microsoft Defender(旧:Windows Defender)は、Microsoftが提供する無料のセキュリティ対策ソフトウェアです。Windows 8以降のOSに標準搭載されており、ユーザーのPCをウイルスやマルウェアから保護するためのツールです。この記事では、初心者向けにMicrosoft Defenderの使い方と設定方法を詳しく解説します。
Microsoft Defenderの基本情報
以前は「Windows Defender」として知られていましたが、2020年5月から「Microsoft Defender」に名称が変更されました。Microsoft Defenderは、マルウェアの検出と削除、ウイルス対策、 基本的なセキュリティ対策などの機能を備えておりWindows Updateを通じて自動的に更新されるため、手間やコストをかけずにセキュリティ対策を行うことができます。また、Windowsの標準的なセキュリティソフトで、Windowsパソコンを導入すれば、そのまま利用することが可能です。しかし、Microsoft Defenderのみでは新しい脅威に対応できないため、基本的なセキュリティの機能だけでは不十分と言えます。迷惑メールや新たなマルウェアの対策を万全にするには、他のセキュリティソフトやMicrosoft Defender for Office 365を導入するのがおすすめです。
Microsoft Defenderの初期設定
1|Microsoft Defenderの有効化方法
まず、Microsoft Defenderを有効にする方法を説明します。通常、Windows 10以降のバージョンではデフォルトで有効になっていますが、確認するためには以下の手順を行います。
1.スタートメニューを開く
左下のWindowsアイコンをクリックします。
2.設定を開く
歯車アイコンをクリックして設定メニューを開きます。
3.更新とセキュリティを選択
設定メニューから「更新とセキュリティ」を選びます。
4.Windows セキュリティを選択
左側のメニューから「Windows セキュリティ」を選びます。
5.ウイルスと脅威の防止を選択
「ウイルスと脅威の防止」をクリックし、Microsoft Defenderが有効になっているか確認します。
2|初期設定の手順
次に、Microsoft Defenderの初期設定を行います。以下の手順に従って設定を確認しましょう。
1.セキュリティの概要確認
「セキュリティの概要」画面で、PCのセキュリティ状態を確認します。
2.リアルタイム保護の有効化
「リアルタイム保護」が有効になっていることを確認します。これにより、リアルタイムで脅威を検出し、対処することができます。
3.クラウドベースの保護の有効化
「クラウドベースの保護」を有効にすることで、最新の脅威情報を利用してPCを保護します。
4.ファイアウォールの確認
「ファイアウォールとネットワーク保護」を選び、ファイアウォールが有効になっていることを確認します。
Microsoft Defenderの使い方
1|スキャンの実行方法
Microsoft Defenderでは、定期的にスキャンを実行することでPCの安全を保つことができます。以下のスキャン方法を紹介します。
1.クイックスキャン
システム内で最も感染しやすい領域をスキャンします。クイックスキャンは通常、数分で完了し、主にシステムメモリ、スタートアップフォルダ、レジストリ、その他の重要なシステムファイルをチェックします。
2.完全スキャン
PC全体を詳細にスキャンします。すべてのファイルとフォルダ(固定およびリムーバブルネットワークドライブも含まれる)ため、完全スキャンは時間がかかる場合があり、システムの内容やスキャンに割り当てられたリソースによっては数時間から数日かかることもあります。
2|スキャン結果の確認と対処方法
スキャンが完了すると、結果が表示されます。脅威が検出された場合は、以下の手順で対処します。
1.脅威の詳細を確認
検出された脅威の詳細を確認します。
2.推奨されるアクションを実行
Microsoft Defenderが推奨するアクション(削除、隔離など)を実行します
3|定期的なスキャンの設定
定期的にスキャンを実行することで、PCの安全を保つことができます。以下の手順で定期的なスキャンを設定します。
1.タスクスケジューラを開く
スタートメニューから「タスクスケジューラ」を検索して開きます。
2.新しいタスクを作成
「タスクの作成」を選び、スキャンのスケジュールを設定します。
トラブルシューティング
1|よくある問題とその解決方法
Microsoft Defenderを使用する際に発生する可能性のある問題とその解決方法を紹介します。
1.Microsoft Defenderが動作しない場合
他のウイルス対策ソフトがインストールされている場合、競合が発生することがあります。この場合、他のソフトをアンインストールするか、Microsoft Defenderを再インストールします。
2.他のウイルス対策ソフトとの競合
他のウイルス対策ソフトと併用する場合、設定を調整して競合を避ける必要があります。
2|サポートへの問い合わせ方法
問題が解決しない場合は、Microsoftのサポートに問い合わせることができます。公式サイトからサポートページにアクセスし、必要な情報を提供して問い合わせを行います。
まとめ
Microsoft Defenderは、無料でありながらセキュリティ対策を行うことが出来るソフトウェアです。この記事で紹介した設定方法や使い方を参考にして、PCのセキュリティを強化することで安全なPC環境を維持することができます。ただし、他の有料セキュリティソフトと比べると、より高度な機能やサポート、追加のプライバシー保護機能、アップデート頻度、フィッシング対策やランサムウェア保護など、より広範なセキュリティ機能の提供では劣っている部分もあります。Microsoft Defenderで対応できない部分を別のセキュリティソフトで補うというのも一つの手です。
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