パソコンには正しい処分方法が存在する、ということを知っていますか?
パソコンを買い替える時や、もう使っていない古いパソコンを見つけた時、パソコンの捨て方がわからず困ってしまうという方も多いと思います。
「もう古くなったし、他の不用品と一緒に捨ててしまおうか」と考えてしまうかもしれませんが、実はパソコンは一般ゴミとして処分できません。この記事ではパソコンの様々な捨て方から、通常のごみとして処分できない理由、古いパソコンを活用してお得に買い替える方法までご紹介していきます。
- パソコンはゴミとして処分できない
- パソコンの処分(PC回収)方法は大きく5つ
- なぜパソコン処分が法律で定められているの?
- パソコンを捨てる前に必ず確認すること:データ消去の重要性
- 法人で使用したパソコンの場合
- よくある質問(FAQ)
- 主要な自治体別:パソコン処分ルール簡易版
- まとめ:正しく処分してお得に買い替えよう
- マウスコンピューターの「パソコン下取りサービス」!
パソコンはゴミとして処分できない
冒頭でも記載しましたが、パソコンは通常のゴミや粗大ゴミとして捨てることができません。これは日本の法律(資源有効利用促進法)で定められており、メーカーや自治体による適正な回収が義務付けられているからです。
もし誤ってゴミ収集日に出してしまっても回収されず、さらに不法投棄と判断されるリスクもあるでしょう。またパソコンには非常に多くのデータが入っており、処分の方法が適切でない場合、あなたの個人情報が流出してしまうリスクも存在します。そのため、正しい処分方法を知っておくことは非常に重要となります。
パソコンの処分(PC回収)方法は大きく5つ
パソコンの適切な処分方法として、代表的なのは以下の5つです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. メーカーによる回収(PCリサイクル)
資源有効利用促進法では、製造したメーカーがパソコンを回収しリサイクルすることが義務付けられています。そのため、パソコン本体やディスプレイに「PCリサイクルマーク」がついていれば、無料で回収してもらえます。
「PCリサイクルマーク」とは、2003年10月以降に販売されている家庭向けパソコンに貼り付けされているマークです。一般社団法人パソコン3R推進協会 に加入しているメーカーのパソコンであれば基本的に貼り付けされており、このマークがあるパソコンは無償でメーカーに回収してもらえます。
多くのメーカーでは、Webサイトから簡単に申し込みができるようになっています。しかし、廃棄時のデータ消去に関しては各社対応が違っており、有料オプションのメーカーなども多いため、必ず確認しましょう。
またPCモニターについても同様に「PCリサイクルマーク」が貼付けされていることがほとんどです。そのためパソコンと同じようにメーカーで回収してくれるので、不要になったモニターの処分についてもメーカーへ問い合わせてみましょう。
2. 自治体による回収
自治体によっては、小型家電リサイクル法に基づき役所や公民館、スーパーに設置されている小型家電専用の回収ボックスを利用できる場合があり、パソコン回収が可能なケースも存在します。しかしすべての自治体で実施しているわけではないため、必ずお住まいの自治体のルールを確認するようにしましょう。
回収ボックスが設置されていてもパソコンのサイズによっては回収してもらえない場合もあり、「わざわざ回収ボックスまで持っていったのに、対象外と言われて持ち帰ることに…」という失敗例もよくありますので、注意が必要です。
その他にも、自治体ではメーカーと連携した回収制度や、民間企業と連携した回収方法を案内している場合がほとんどです。困ったときは、「お住まいの地域 パソコン回収」で検索してみましょう。
3. 専門業者への依頼(注意点あり)
民間の回収業者に依頼する、という方法もありますが注意が必要です。例えばインターネットで検索をすると、数多くの回収業者が結果に表示されますが、メーカーや自治体公認ではない業者への回収依頼は、様々なリスクをはらみます。
特に「無料回収」をうたう業者の中には、正規の許可を得ていない回収業者も少なからず存在し、個人情報流出や不当な料金請求をされてしまうといった事例が存在します。
回収業者に依頼する際には、必ず自治体が認めている、もしくは推奨している業者を選定するようにしましょう。また、急な費用請求や強引な回収の被害などにあった際には、安易に支払いはせずに消費者センターなどに相談するようにしてください。
独立行政法人国民生活センターでは「無料でパソコンを回収してくれるはずが高額な費用を請求された」という相談事例も報告されています。
4. 中古ショップでの買取やフリマ販売
パソコンによっては、中古ショップでの買取やフリマサイト、オークションなどでの個人売却も可能です。特に購入したばかりの製品や、発売から期間が経っていないパソコンであれば、高値で販売できることもあるでしょう。
しかし、買取の場合は古いパソコンだと査定の結果買い取ってもらえないというケースもあり得ます。また、どちらの方法もパソコンのデータ消去に関しては個人の責任となるため、最新の注意を払って売却するようにしましょう。
※ 一部中古ショップではデータ消去のオプションなども対応している場合があります。
5. 買い替え時に下取りに出す
もしパソコンを買い替える予定なら、下取りをしてもらうのがおすすめです。メーカー直販や販売店によっては、「メーカー・使用年数・状態・起動の有無」に関わらず下取りをしてくれる場合があります。
そのため、“パソコンが古くなり新しい製品を購入する”という方であれば、新しいパソコンをお得に購入できる下取りを活用するといいでしょう。またタイミングによってはメーカーや販売店が「下取り額UPキャンペーン」などを実施していることもあり、よりお得に買い替えが可能です。
なぜパソコン処分が法律で定められているの?
実はパソコンには金や銀、銅やレアメタルといった貴重な資源が多く含まれています。さらに鉛や水銀といった有害物質も含まれており、これを一般廃棄物として処理してしまうと、貴重な資源を失ってしまうどころか、環境へ悪影響を与えてしまう可能性もあります。
そのため、日本においては資源有効利用促進法(通称:PCリサイクル法) によって、メーカーが責任をもって回収し、適切にリサイクルすることが法律で義務付けられています。このPCリサイクル法により、回収されたパソコンは適切にリサイクルされ、限りある資源を再利用し、廃棄物による環境汚染を防止しています。
パソコンを捨てる前に必ず確認すること:データ消去の重要性
パソコンのデータは消去しましたか?
パソコンを処分するうえで最も重要ともいえるのがデータ消去です。あなたが使用していたパソコンには、メールや写真だけではなく、住所、パスワード、クレジットカード情報など、非常に多くの個人情報が保存されています。必ず初期化(リカバリー)をしてから回収してもらうようにしましょう。
※ 多くの回収サービスではデータ消去は所有者が実施するようになっています。また一部有償のオプションでデータ消去を実施しているメーカーもあります。
1.スタートメニューから設定を開く
2.設定の左側メニューからシステムをクリック
3.システム内の回復をクリック
4.回復オプションの「このPCをリセット」をクリック
5.リセット方法で「すべて削除」を選択
6.「ローカル再インストール」を選択して確認
上記の手順でWindows 11のパソコンを初期化できます。Windows 10の場合は下記記事を参考にしてみてください。
リカバリー(初期化)だけでは不十分?
データ消去の注意点として、一般的な初期化(リカバリー)だけでは、専用の復元ソフトを使用すると簡単にデータを戻すことが可能です。そのため、確実にデータ消去を行う場合にはデータ消去専用ソフトなどを使用して消去をするようにしましょう。データ消去の専用ソフトでは、ストレージに無意味なデータを何度も上書きしてデータを消去するため、復元が困難になります。
さらに不安な場合はストレージを取り外してしまいましょう
データ消去専用ソフトを用いてデータを消すことで、通常の復元は困難になりますが、それでも高度な技術を持った人であれば、一部のデータが復元してしまう可能性も考えられます。(特にハードディスクの場合。)
そのため、もし不安が残る場合には、物理的にパソコンからストレージを取り外してしまうのも一つの手となります。しかし、パソコンを分解しなければならず、多少の専門知識が必要となるため、注意が必要です。
また取り出したストレージの物理的な破壊というのも可能ですが、特にハードディスクの場合にはかなり頑丈に作られており、ハンマーなどで破壊する過程でケガをしてしまう可能性もあります。もし物理的な破壊を望む場合には、なるべく専門店にお願いをして、専用の器具で破壊してもらうようにしてください。
メーカーや販売店のデータ消去サービス
最近では有償でデータ消去などを請け負ってくれるメーカーや販売店も増えてきました。なかには「データ消去証明書」を発行してくれるサービスもあり、安全かつ安心にデータを消去することが可能になっています。
法人で使用したパソコンの場合
法人向けパソコンの場合には、個人での廃棄とは異なり産業廃棄物として適切な処理が必要となります。その場合、自治体などでの回収は行われず、まだ業者によっても回収の可否が分かれます。基本的にはメーカーに依頼するようにしましょう。
法人パソコンの廃棄の際のデータについて
法人で使用されていたパソコンには、家庭向けパソコン以上に重要な機密データが多数保存されています。そのため、データ消去は簡易的なものではなく、必ず専用のデータ消去ソフトを使用するなどして、適切に行ったうえで処分するようにしてください。
よくある質問(FAQ)
Q. 自治体の粗大ゴミに出してもいいですか?
- A. 出せません。パソコンは資源有効利用促進法の対象で、一般廃棄物として処理できません。
Q. PCリサイクルマークがないとどうなりますか?
- A. 無い場合はメーカーによる回収が基本的に有料になってしまいます。
Q. 古いノートPCも下取りできますか?
- A. マウスコンピューターでは動かないパソコンでも下取りいたします。また、多くの下取りサービスでは古くても動かなくても対象になる場合があります。詳しくは各メーカーサイトを確認しましょう。
主要な自治体別:パソコン処分ルール簡易版
注意:
※以下の情報は家庭向けパソコンの回収方法を簡易的に、一部抜粋してまとめたものです。
※対応内容は自治体ごとに異なるため、詳細は必ず各自治体ページをご確認ください。
※同じ都道府県内でも対応は市区町村ごとに異なります。詳細は必ず各自治体の公式サイトをご確認ください。
※法人パソコン・事業用機器は対象外です。
※小型家電回収ボックスを利用する場合は、必ずデータを消去してください。
※掲載情報は2025年8月現在のものです。
東京都
港区/新宿区/千代田区/品川区/渋谷区/中央区/墨田区/世田谷区など…
- 認定事業者宅配回収 / メーカー回収 / 一部区では回収ボックスあり
- 詳細は各区の公式サイトをご確認ください
神奈川県
横浜市
- 回収ボックス / 認定業者回収
- 横浜市公式サイトはこちら
埼玉県
さいたま市
- 認定事業者回収 / メーカー回収 / 回収ボックス
- さいたま市公式サイトはこちら
千葉県
千葉市
- 認定事業者回収 / メーカー回収 / 回収ボックス
- 千葉市公式サイトはこちら
愛知県
名古屋市
- 認定事業者回収 / メーカー回収
- 名古屋市公式サイトはこちら
大阪府
大阪市
- 認定事業者回収 / メーカー回収 / 回収ボックス
- 大阪市公式サイトはこちら
まとめ:正しく処分してお得に買い替えよう
パソコンは法律により適切な方法による処分が義務付けられています。必ずメーカーや自治体、正規の回収業者を利用し、処分前には必ずデータを完全に消去しましょう。
また、もし買い替えを検討しているなら、下取りサービスがおすすめです。処分費用が掛からないどころか、新しいパソコンをお得に買い替えられるため、パソコン処分の際の最適な方法といえるでしょう。
マウスコンピューターの「パソコン下取りサービス」!
マウスコンピューターでは、古くなったパソコンやご不要になったパソコン、動かなくなったパソコンなどを、パソコン買い換えの際に引き取り送料無料で下取りいたします!