RAMはメインメモリのことを指し、パソコンの動作に欠かせないパーツです。作業中のデータを一時的に保存し、処理効率を高める役割を担っています。
十分なRAM容量を搭載することで、マルチタスクも快適にこなせます。RAMの種類や容量を理解しておけば、自分に合った製品を選択できるでしょう。
この記事では、RAMの概要や種類ごとの特徴、ストレージやROMとの違い、容量の目安や確認方法などをわかりやすく解説します。ぜひ参考にしてください。
※ 製品の情報や価格は2025年4月21日時点の情報となります。
※ パソコンの構成によっては、操作方法が一部異なる場合があります。あらかじめご了承ください。
- RAM(メモリ)とは?ROMやストレージとの違いを簡単に解説
- RAMの種類と特徴
- RAM容量とは?メモリ不足がパソコンに与える影響
- タスクマネージャーを使った「RAM使用率」の確認方法
- RAM(メモリ)を増設する際のチェックポイント
- SDRAMを搭載したマウスコンピューターのおすすめパソコン3選!
- まとめ:RAMを選ぶ際は種類と容量をチェックしよう!
RAM(メモリ)とは?ROMやストレージとの違いを簡単に解説
まずは、パソコンのメインメモリであるRAMの概要や、ROM・ストレージとの違いなどについて解説します。
RAMとは「データを一時保存する揮発性メモリ」
RAM(Random Access Memory)とは、データを一時的に保存する揮発性メモリで、パソコンのデータ処理をサポートするパーツです。電源が切れると保存された情報がすべて消えるという特徴があります。
パソコンでは、作業中のファイルやアプリケーションのデータを一時的に保存し、CPUの処理スピードを高める役割を持ちます。
たとえば、負荷の重いソフトウェアを使っているときでもスムーズに動作するのは、RAMが情報を一時的に保持し、CPUとデータをやり取りしているからです。
十分なRAM容量があれば、同時に複数のアプリを動かしてもパフォーマンスを維持できます。
ROMとは「読み出し専用の不揮発性メモリ」
ROM(Read Only Memory)とは、読み出し専用の不揮発性メモリです。電源を切っても内容が消えず、パソコンの起動に必要なプログラムなどを保存するパーツとして使われています。
RAMとは異なり、基本的にデータを書き換えることができないため、安定した情報を保持する用途に使われるパーツです。
たとえば、パソコンの電源を入れたときに動作するBIOSやUEFIは、ROMに保存されていることがあります。
変更されない情報の保存に使われる点が、作業中にデータを一時保存するRAMとの違いです。
ストレージとは「データを長期保存するパーツ」
ストレージは、ファイルやアプリなどのデータを長期的に保存するパーツです。代表的な種類としては、HDD(ハードディスクドライブ)とSSD(ソリッドステートドライブ)があり、それぞれに違いがあります。
HDDは安価で大容量の保存が可能で、SSDは高速な読み書きができる点が特徴です。パソコンやソフトウェアは、SSDに保存したほうが素早く起動します。
RAMやROMとの違いは、電源を切ってもデータが残ることや、容量が大きく個人データの保存に適している点です。
スマホ(スマートフォン)のROMはパソコンのストレージと同じ意味
スマートフォンにおけるROMは、実際には内蔵ストレージを指す用語です。パソコンのROMとは用途が異なり、アプリや写真などのデータを保存する領域として使われています。
たとえば「ROM 128GB」という表記は、128GB分の保存容量があるという意味です。パソコンのROMは書き換えできないプログラム保存用パーツですが、スマホのROMはデータの保存・削除ができます。
パソコンとは意味合いが異なるため、購入時には注意しましょう。
RAMの種類と特徴
RAMにはDRAMとSRAMの2種類があり、それぞれ特徴が異なります。
また、RAMを搭載する基板も、SIMMとDIMMの2種類です。ここでは、各種類の特徴や違いについて解説します。
DRAMの特徴
DRAM(Dynamic Random Access Memory)は揮発性メモリの一種で、内部のコンデンサに電荷を蓄えて情報を保持します。一定間隔でリフレッシュを行わないと、データが失われることが特徴です。
処理速度はSRAMより遅いですが、低コストで大容量化しやすいため、パソコンのメインメモリとして広く使用されています。
たとえば、大量のデータを処理するシーンでも、DRAMが使われることでCPUが必要とするデータを迅速に提供できます。
また、DRAMはリフレッシュを必要とするため、消費電力は比較的高めです。
SRAMの特徴
SRAM(Static Random Access Memory)は、情報を保持するためのリフレッシュを必要としないメモリです。
トランジスタを使って安定的にデータを保持できる構造のため、DRAMよりも高速にアクセスできます。
パソコン内部では、CPUのキャッシュメモリに使用されることが一般的です。CPUが繰り返し参照するデータを高速で読み書きするためにSRAMが使われ、処理効率が向上します。
SRAMは高性能ですが、構造が複雑でコストがかかるため、大容量化には向いていません。速度と信頼性が求められる場面で活躍するパーツです。
パソコンのメモリはSDRAMが主流
SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)は、クロック信号に同期して動作するDRAMの一種です。低消費電力かつ素早くデータを処理できるため、パソコンのメモリとして広く採用されています。
現在主流なのは、DDR(Double Data Rate)SDRAMです。1度のクロックで2回のデータ転送ができるため、従来の2倍のデータを転送できます。
また、DDR SDRAMにはDDR4やDDR5のような規格があり、DDR5のほうがより高速にデータを処理できます。
RAMを搭載する基板は「SIMM」と「DIMM」の2種類
RAMを取り付ける基板には、SIMMとDIMMの2種類があります。SIMMは「Single Inline Memory Module」の略で、DIMMが普及する前に使用されていた古い規格です。
一方のDIMMは「Dual Inline Memory Module」の略で、現在のパソコンに広く使用されています。
DIMMは基板の両側にメモリチップが搭載されており、データの読み書きを並列に行えるため高速通信が可能です。
また、SIMMは32ビットのデータ転送ができることに対し、DIMMは64ビットに対応しています。
RAM容量とは?メモリ不足がパソコンに与える影響
RAM容量は、パソコンの動作速度やマルチタスク性能に影響する要素です。作業中のデータはRAMに一時保存されるため、容量が十分であれば処理がスムーズに進みます。
しかし、RAMが不足すると処理速度の遅いストレージを仮想メモリとして使うため、ソフトの起動やウィンドウの切り替えに時間がかかるようになります。
たとえば、ブラウザで複数のタブを開きながら表計算や画像処理を行うなど、同時に処理するデータ量が増加するシーンでメモリが不足しやすいです。
また、RAMの容量が足りないとCPUが本来の性能を発揮できず、処理が重くなる原因になります。快適な作業環境を維持するには、十分なRAM容量の確保が欠かせません。
目的別のRAM容量の目安
使用目的に応じたRAM容量を選ぶことで、パソコンの安定性や作業効率が向上します。必要な容量は用途ごとに異なるため、目安を把握しておくことが大切です。
具体的な目安は、次のとおりです。
・一般的なオフィスワークや動画視聴など:8GB以上
・画像編集や動画編集、パソコンゲームなど:16GB以上
・高度な動画編集や3Dモデリング、高負荷な3Dゲームなど:32GB以上
たとえば、動画視聴や資料作成だけなら8GBでも支障はありませんが、画像処理やゲームを快適に楽しむには16GB以上あると安心です。
複数の高負荷なソフトウェアを同時に使う環境では、32GB以上の容量が求められることもあります。1つの用途だけでなく、マルチタスクを行うシーンも考慮して余裕のある容量を選択しましょう。
タスクマネージャーを使った「RAM使用率」の確認方法
RAM使用率は40~60%程度が目安とされており、パソコンの快適な動作を判断する指標になります。
RAMの使用率が高すぎると動作が重くなる原因になるため、定期的に確認しましょう。
たとえば、複数のアプリを同時に使って動作が重いと感じたときは、RAM容量が足りていない恐れがあります。
Windows 11では、次の手順でタスクマネージャーからRAMの使用率を確認できます。
スタート(Windowsマーク)を右クリックする
「タスクマネージャー」を選択する
「タスクマネージャー」の「パフォーマンス」タブをクリックし、「メモリ」の項目で現在の使用率を確認する
使用率が高い場合は、タスクマネージャーのプロセスタブを確認しましょう。
このタブでは、使用率が高いソフトウェアを特定できます。負荷の高いアプリを停止すれば、RAMの消費を抑えられるでしょう。
使用率が高いときの対処法
RAM使用率が高い状態が続くと、パソコンの動作が不安定になったりフリーズしたりするリスクが高まります。
タスクマネージャーで使用率を確認した結果、80%以上になっている場合は原因に合わせて次のような対策を実施しましょう。
原因 |
対処法 |
不要なアプリが起動している |
・タスクマネージャーで不要なアプリを終了する ・使用率の高いアプリは使用率の低い代替品を探す |
自動起動のアプリが多い |
・本当に起動が必要か検討する ・自動起動が不要なアプリを無効にする |
ブラウザで多数のタブを開いている |
・使っていないタブや拡張機能を閉じる ・タブを定期的に整理する習慣をつける |
メモリ容量自体が不足している |
・RAMを増設する ・パソコンの買い替えを検討する |
RAM(メモリ)を増設する際のチェックポイント
RAMの増設はパソコンの処理速度向上に効果的ですが、事前に確認すべきポイントがあります。チェックを怠ると、パーツが装着できなかったり、性能を十分に活かせなかったりする恐れがあるため注意が必要です。
下の表に、RAMを増設する際に確認すべき代表的な項目をまとめました。
項目 |
内容 |
現在のRAM容量をチェック |
以下の手順でRAM容量をチェックする 1.「スタート」を右クリックする 2.「システム」を選択する 3.バージョン情報の「実装RAM」で容量を確認する |
空きスロットの数をチェック |
・パソコン内部のメモリスロットに空きがあるかを確認する ・販売サイトやメーカーホームページで製品情報を確認する |
RAMの形状を確認 |
・ノートパソコンはSO-DIMM、デスクトップはDIMMが適合する ・DDR4やDDR5など規格間の互換性がないので、規格も確認する |
デュアルチャンネルになるか確認 |
・同容量・同規格のメモリを2枚1組で使うと転送効率が向上する ・2つ以上のメモリスロットがあるとデュアルチャンネルにできる |
SDRAMを搭載したマウスコンピューターのおすすめパソコン3選!
マウスコンピューターは、RAMやストレージ容量などをカスタマイズできるBTO(Build To Order)パソコンを販売しています。
ここからは、SDRAM(DDR4/DDR5)を搭載したマウスコンピューターのおすすめパソコンをご紹介します。
※ 製品の情報や価格は2025年4月21日時点の情報となります。
1.オフィスワークやエンタメも楽しめる「mouse B5-I5I01SR-B」
OS | Windows 11 Home 64ビット |
CPU | インテル® Core™ i5-1235U プロセッサー |
グラフィックス | メモリー1枚時(シングルチャネル):インテル® UHD グラフィックス メモリー2枚時(デュアルチャネル):インテル® Iris® Xe グラフィックス |
メモリ標準容量 | 8GB(8GB×1 / シングルチャネル) |
M.2 SSD | 500GB (NVMe Gen4×4) |
サイズ | 15.6型 |
通常価格 (税込) |
109,800円 |
mouse B5-I5I01SR-B
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mouse B4-I5U01SR-Aは、オフィスワークやエンタメ視聴など幅広く活用できるノートパソコンです。8GBのDDR4メモリと第12世代のIntel® Core™ i5プロセッサーを搭載しており、一般的なタスクを快適にこなせます。
また、USB Type-CやHDMIを搭載しており、最大3画面のマルチディスプレイを構築できるのも魅力です。
さらに、設定通りに充電管理をしてくれるバッテリーマネージャーを採用し、バッテリーの劣化を抑制できます。
2.クリエイターにおすすめの「DAIV Z4-I7I01SR-A」
OS | Windows 11 Home 64ビット |
CPU | インテル® Core™ i7-1360P プロセッサー |
グラフィックス | インテル® Iris® Xe グラフィックス |
メモリ標準容量 | 16GB (8GB×2 / デュアルチャネル) |
M.2 SSD | 500GB (NVMe Gen4×4) |
サイズ | 14型 |
通常価格 (税込) |
189,800円 |
DAIV Z4-I7I01SR-A
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DAIV Z4-I7I01SR-Aは、写真編集や動画制作などにおすすめのクリエイター向けノートパソコンです。
16GBのDDR5メモリを搭載しており、負荷の重い動画編集ソフトも快適に操作できます。最大64GBまで拡張できるため、大容量のデータを扱う作業にも対応可能です。
sRGBカバー率100%の色再現性が高いディスプレイを搭載し、色にこだわるクリエイターにも向いています。さらに、ストレージには高速なM.2 SSDを採用しており、アプリの起動もスムーズです。
3.NPU搭載のデスクトップパソコン「MousePro BP-I5N04」
OS | Windows 11 Pro 64ビット (DSP) |
CPU | インテル® Core™ Ultra 5 プロセッサー 225 |
グラフィックス | NVIDIA RTX™ A400 |
メモリ標準容量 | 16GB (8GB×2 / デュアルチャネル) |
M.2 SSD | 500GB (NVMe Gen4×4) |
通常価格 (税込) |
219,780円 |
MousePro BP-I5N04
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MousePro BP-I5N04は、業務効率化を目指す方におすすめのデスクトップパソコンです。
16GBのDDR5メモリと、AI処理に特化したNPUを備えたIntel® Core™ Ultra 5プロセッサーを搭載し、AIツールを快適に活用できます。
また、エアフローにこだわった設計により熱を効率よく逃がし、高負荷作業時でも安定したパフォーマンスを維持できます。AIを活用する方や、信頼性の高いビジネスパソコンを探している方におすすめの製品です。
まとめ:RAMを選ぶ際は種類と容量をチェックしよう!
RAMは作業データを一時保存し、パソコンの処理速度を速くするためのパーツです。RAMの種類や特徴を理解することで、自分の用途に合った選択ができるようになります。
また、RAM容量の目安を把握しておくことで、過不足なく快適な作業環境を整えられるでしょう。
パソコンの動作が重い場合は、RAM利用率を確認し、必要に応じて対策を講じることをおすすめします。パソコンが古い場合は、新しい規格のRAMを搭載した製品に買い替えることも検討しましょう。
マウスコンピューターは、DDR4やDDR5のメモリを搭載したBTOパソコンを販売しています。公式サイトでは用途に合わせて効率よく製品を検索できるので、ぜひチェックしてみてください。
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