WQHDはフルHDと4Kの中間にあたる解像度で、2,560×1,440ピクセルの表示領域を持っています。
オフィスでの事務作業や画像処理、パソコンゲームなど幅広い用途で快適に使えるため、多くの方にとって実用的な選択肢です。作業効率と映像の美しさのバランスが取れており、ハイスペックのパソコンでなくても使用できます。
ディスプレイを購入する際は、各解像度の特徴やメリット・デメリットを理解しておくことが大切です。
この記事では、WQHDの特徴や他の解像度との違い、ディスプレイの選び方などを解説します。自分に合った解像度のディスプレイを選べるようになるので、ぜひ参考にしてみてください。
※ 製品の情報や価格は2025年4月21日時点の情報となります。
- WQHDは必要か?特徴と他の解像度との違い
- WQHDのメリット・デメリット
- ゲーミング液晶ディスプレイ(モニタ)としてのWQHD
- WQHDディスプレイ(モニタ)をおすすめする人・おすすめしない人
- WQHDディスプレイ(モニタ)の選び方
- マウスコンピューターのおすすめディスプレイ(モニタ)【WQHD・フルHD】
- まとめ:WQHDはバランスがよく使いやすい解像度
WQHDは必要か?特徴と他の解像度との違い
ディスプレイを選ぶ際、WQHDが必要であるか悩む方もいるでしょう。まずは、WQHDの特徴やフルHD・4Kとの違いについて解説します。
WQHDの特徴
WQHDは、2,560×1,440ピクセルの解像度を持つディスプレイです。
表示が高精細で、文字や画像がくっきり表示され、画像処理や文書作成がしやすくなります。
要求スペックもそれほど高くないので、幅広いパソコンで扱える点もメリットです。さらに、ゲームや動画視聴の臨場感も高められます。作業とエンタメのどちらにも使いやすい、バランスの取れた解像度です。
作業領域も広く、マルチタスクにも対応しやすいでしょう。15インチ以上のノートパソコンから大型の外付けモニターまで、幅広いサイズでその恩恵を感じられる解像度です。
WQHDとQHDは同じ解像度
WQHDとQHDは、どちらも2,560×1,440ピクセルの解像度を持っています。
実際には同一のスペックですが、名称が異なることで混乱する方も少なくありません。
WQHDは「Wide Quad High Definition」の略称で、16:9の横長ディスプレイを強調する表現として使われます。対してQHDは、解像度を表す一般的な呼び名です。
Webサイトや製品説明でどちらの表記があっても、性能に違いはないため同じものとして認識して問題ありません。
WQHDとフルHDの違い
WQHDは2,560×1,440(総画素数:368万6,400ピクセル)なのに対し、フルHDは1,920×1,080(総画素数:207万3,600ピクセル)の解像度です。
WQHDの方が、フルHDより約1.8倍画素数が多くなります。この違いにより表示領域が広くなり、事務作業やクリエイティブワーク、マルチタスクの作業効率が向上します。
また、WQHDは細部まで鮮明に表示されるため、フルHDより文字や画像が精細です。資料に記載してある小さな文字なども、WQHDであれば読み取りやすくなるでしょう。
製品数はフルHDが最も多く価格も手ごろですが、高解像度化が進むことで今後はWQHDや4Kが一般的になっていくと考えられます。
WQHDと4Kの違い
4Kは3,840×2,160(総画素数:829万4,400ピクセル)の解像度で、WQHD(総画素数:368万6,400ピクセル)の2.25倍の画素数を持ちます。
非常に高精細で、画像や映像を細部まで美しく描写しますが、その分、高性能なグラフィックス(GPU)やCPUが必要になります。
たとえば、4K解像度で複雑な動画編集をする場合、ハイエンドクラスのパソコンが必要です。
また、27インチ以上のサイズで採用されていることが多く、小型ディスプレイでは選択肢が限られます。
一方、WQHDは4Kよりも負荷が低く、ミドルクラスのパソコンでも使用できるため、より実用的な解像度といえます。採用されている画面サイズの幅も広く、4Kに比べて製品の選択肢も多いでしょう。
WQHDのメリット・デメリット
WQHDは、フルHDと4Kの中間に位置する解像度で、実用性の高さが魅力です。
フルHDでは文字や映像の粗さが気になる場合でも、WQHDはより精細に表示するためキレイな文字や映像が楽しめます。
4Kディスプレイを使うスペックを持っていない場合でも、WQHDであれば対応できるケースが多いでしょう。
表示領域が丁度よいのもメリットです。フルHDより情報量が多く4Kほど文字が小さくならないため、作業効率と文字の読みやすさを両立できます。
デメリットは、フルHDに比べて価格が高いことや、ある程度の性能を持つパソコンが必要になることです。また、4Kコンテンツをネイティブ表示できないため、4Kの映像を本来の画質で視聴したい方にとっては物足りなく感じるかもしれません。
しかし、作業や動画視聴、ゲームなど幅広い用途で高水準の満足度を求める場合、有力な選択肢といえるでしょう。
ゲーミング液晶ディスプレイ(モニタ)としてのWQHD
WQHDはゲーム用途にもおすすめの解像度です。ゲーム内のキャラクターや背景が細かく描写され、視覚的な没入感が向上します。
たとえば、リアルな描写のオープンワールドゲームなどでは、よりよいプレイ体験につながるでしょう。また、FPS(ファーストパーソンシューティング)では、ディティールが細かく描写されるので遠距離の敵を発見しやすいメリットもあります。
4Kかつ高フレームレートのゲーム環境は魅力的ですが、対応するにはハイエンドクラスのパソコンが必要です。
その点、WQHDならミドル~ハイスペックの構成でもプレイできるため、コストとプレイ品質のバランスを重視するゲーマーに向いています。
フルHDからのステップアップを考えている方にも、おすすめできる解像度です。
WQHDディスプレイ(モニタ)をおすすめする人・おすすめしない人
WQHDディスプレイは、用途やニーズに応じて向いている人と、そうでない人に分かれます。WQHDディスプレイがおすすめの人は、次のとおりです。
・高精細な映像で映画や動画を楽しみたい人
・複数のアプリを並べて使うなど、広い作業領域を活かせる人
・映像の美しさを重視してパソコンゲームを楽しむ人
・動画編集や画像処理を丁寧に行いたい人
・27インチ以上の大画面ディスプレイを使いたい人
一方で、次のような人にはおすすめできません。
・スペックの低いパソコンしか持っていない人
・価格を重視してディスプレイを選びたい人
・テキスト入力が中心の作業のみを行う人
・設置スペースが狭く小型のディスプレイを選びたい人
これらを参考に、自分の使い方に合った解像度を選択しましょう。
WQHDディスプレイ(モニタ)の選び方
WQHDディスプレイを選ぶときは、次の点を押さえておきましょう。
・ディスプレイサイズ
・リフレッシュレート
・応答速度
・パネルの種類
・スピーカーの有無
・ゲーミング機能
それぞれ詳しく解説します。
ディスプレイ(モニタ)サイズの目安は「27インチ以上」
WQHDディスプレイを選ぶ際は、27インチ以上をおすすめします。ディスプレイサイズが小さすぎると、WQHDの精細さを感じにくくなるからです。
また、比較的高めの解像度なので、画面サイズが小さいと文字やアイコンが小さく表示され、視認性が低下する恐れもあります。
たとえば、23~24インチのディスプレイでは、文字などが見にくく感じることがあるでしょう。目を細めたり姿勢が悪くなったりして疲れやすくなるため、WQHDディスプレイにする場合は27インチ以上にしましょう。
コンパクトなディスプレイが欲しい場合は、フルHDも検討してみてください。
リフレッシュレートが高いと画面の動きがなめらか
リフレッシュレートは1秒間に画面が切り替わる回数を示しており、数値が高いほど映像がスムーズに描写されます。パソコンゲームにおいては、敵の動きやカメラ操作のなめらかさに影響し、プレイの快適さに直結する要素です。
一般的なディスプレイは60Hzですが、ゲーム用途には120~240Hz程度の製品が多く使われています。
たとえば、FPSや格闘ゲームでは反応の速さが重要になるため、高リフレッシュレートが有利に働きます。
ただし、すべてのゲームに高リフレッシュレートが必要なわけではありません。パズルゲームやRPGのように動きが穏やかなジャンルなら、60~100Hz程度でも快適に楽しめるでしょう。
応答速度が速いと遅延が少ない
応答速度とは、ディスプレイの表示が切り替わるまでの時間を示す指標です。応答速度が速いと操作に対する反応が速くなり、映像の切り替えもスムーズになります。
動きの激しいパソコンゲームでは、応答速度が遅いと思うようなプレイができず、ストレスの原因になるので注意が必要です。
たとえば、FPSやレースゲームでは5ms以下、本格的にプレイしたい場合は1ms以下を目安に選ぶことをおすすめします。また、スポーツ観戦やアクション映画の視聴などに使いたい場合も同様です。
一方、Webブラウジングや事務作業など、一般的な使い方では気にする必要はありません。
パネルの種類
WQHDディスプレイを選ぶ際は、表示パネルの種類にも注目しましょう。
パネルには主に「TN」「VA」「IPS」の3種類があり、それぞれに以下のようなメリット・デメリットがあります。
パネル種類 |
メリット |
デメリット |
TN |
・応答速度が速い ・価格が安い |
・視野角が狭い ・色再現性が低い |
VA |
・コントラストが高く黒の表現が得意 ・IPSより若干安い |
・応答速度が遅い傾向にある ・色再現性がやや低い |
IPS |
・視野角が広い ・色再現性が高い |
・価格が若干高い ・応答速度がやや遅い |
FPSなど動きの速いゲームをするなら、応答速度が速く価格の安いTNが有力な候補になります。映画視聴が主な場合は、VAがおすすめです。
色の鮮やかさや視野角の広さを求めるなら、IPSがよいでしょう。IPSはバランスがよく製品数も多いため、特にこだわりがない場合はIPSをおすすめします。
スピーカーの有無
WQHDディスプレイにスピーカーが内蔵されていると、別途スピーカーやヘッドセットを用意せずに音声を出力できます。
ただし、内蔵スピーカーの音質はそれほどよくないことが多く、映画や音楽を高音質で楽しみたい方には物足りないかもしれません。
音の方向を明確にしたい方や迫力あるサウンドを求める方は、外付けスピーカーやヘッドセットの使用をおすすめします。内蔵スピーカーが必要ない方は、スピーカーレスモデルのWQHDディスプレイを選択しましょう。
ゲーミング機能
WQHDディスプレイをゲーム用途で使用する方には、ゲーミング向けの機能が搭載されたモデルがおすすめです。
画面のカクつきを軽減したり、暗い場所の視認性を高めたりする機能があり、より快適にゲームをプレイできます。
対戦型やスピード感のあるパソコンゲームでは、こうした機能が反応の速さに影響するため特に重要です。主なゲーミング機能は次のとおりです。
機能名 |
内容 |
G-SYNC・FreeSync |
・画面のズレやカクつきを抑える ・G-SYNCはNVIDIA、FreeSyncはAMDが開発した技術 |
暗所補正 |
・暗い場面を明るく補正して視認性を高める ・敵やオブジェクトを見つけやすくなる |
残像低減(モーションブラーリダクション) |
・動きの速い映像で残像を目立たなくする ・黒フレームを挿入するため、ちらつきは多くなる |
低遅延モード |
・入力遅延を減らして操作レスポンスを向上させる ・操作と画面表示のズレが減少し、より直感的にプレイできる |
マウスコンピューターのおすすめディスプレイ(モニタ)【WQHD・フルHD】
マウスコンピューターは、スペックをカスタマイズできるBTO(Build To Order)パソコンに加え、ディスプレイも販売しています。ここでは、マウスコンピューターおすすめのディスプレイを紹介します。
※ 製品の情報や価格は2025年4月21日時点の情報となります。
1.【WQHD 27インチ】オフィスワーク・ゲームどちらにも利用できる「ProLite XUB2797QSN-B1」
パネル種類 | IPS方式パネル(ノングレア) |
サイズ | 対角:68.5cm(27型) 16:9 |
信号入力コネクタ(デジタル) | USB Type-C(Alt Mode・PD65W_e-marker対応) × 1 / HDMI × 1 / DisplayPort × 1 |
昇降機能(高さ調整) | 可動範囲 上下150mm |
ピボット機能(画面縦回転) | 左右回転各90° |
通常価格 (税込) |
38,940円 |
ProLite XUB2797QSN-B1
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ProLite XUB2797QSN-B1は、WQHD解像度の27インチ IPSパネルを搭載したディスプレイです。視野角が広いIPSパネルを採用しているため、斜めから見ても色の変化が少なく映像や画像の編集に向いています。
100Hzのリフレッシュレートに対応しており、パソコンゲームや動画の動きもなめらかです。
また、画面の向きを縦にできるピボット機能を備えており、プログラミングのコードや縦長の資料も表示しやすいでしょう。
2.【WQHD 31.5インチ】大画面&豊かな諧調表現が魅力の「ProLite XB3270QSU-B1」
パネル種類 | IPS方式パネル(ノングレア) |
サイズ | 対角:80cm (31.5型) 16:9 |
信号入力コネクタ(デジタル) | HDMI×1 / DisplayPort×1 |
昇降機能(高さ調整) | 可動範囲 上下150mm |
ピボット機能(画面縦回転) | |
通常価格 (税込) |
37,950円 |
ProLite XB3270QSU-B1
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ProLite XB3270QSU-B1は、31.5インチの大画面と高い色再現性を備えたWQHDディスプレイです。
約10.7億色の10bitカラー表示に対応したIPSパネルを搭載し、色彩の再現性が求められる作業にも向いています。
また、ブルーライト低減機能やフリッカーフリー機能を採用しており、目の疲れを軽減できるのも魅力です。さらに、チルト・スウィーベル・昇降調整に対応した多機能スタンドなので、デスク環境に合わせて柔軟に調整できます。
3.【フルHD 23.8インチ】動きの速いゲームにおすすめ「G-MASTER GB2470HSU-W6」
パネル種類 | IPS方式パネル(FAST IPS) ノングレア |
サイズ | 対角:60.5cm (23.8型) 16:9 |
信号入力コネクタ(デジタル) | HDMI × 1 / DisplayPort × 1 |
昇降機能(高さ調整) | 可動範囲 上下150mm |
ピボット機能(画面縦回転) | 左右回転90° |
通常価格 (税込) |
26,950円 |
G-MASTER GB2470HSU-W6
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G-MASTER GB2470HSU-W6は、負荷の軽いフルHD解像度を採用した23.8インチのゲーミングディスプレイです。
180Hzのリフレッシュレートと0.2msの応答速度を実現し、FPSや格闘ゲームなど動きの激しいパソコンゲームを快適にプレイできます。
映像のズレやカクつきを抑えるAMD FreeSync™ テクノロジーに対応しており、操作の遅延を軽減できるのもポイントです。さらに、ベゼルの狭いスリムパネルを採用したスマートなデザインも魅力です。
まとめ:WQHDはバランスがよく使いやすい解像度
WQHDは、フルHDよりも高精細で4Kよりも扱いやすい解像度です。画質や表示領域、求められるスペックのバランスが取れています。
ミドルスペックのパソコンで、オフィスワークやクリエイティブワーク、パソコンゲームなどを快適に行いたい方は、WQHDは有力な選択肢になるでしょう。
ディスプレイを選ぶ際は、画面サイズやリフレッシュレート、応答速度などを確認し、自分の用途に合ったモデルを選ぶことが大切です。
また、パネルの種類やゲーミング機能の有無もチェックしましょう。
マウスコンピューターは、フルHDやWQHD、4Kなど幅広い解像度のディスプレイを販売しています。色再現性が高いモデルやゲーミング用途に特化したモデルなど、多様な製品を販売しているので、ぜひ下記の公式サイトをチェックしてみてください。
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