AIプログラミングは、機械学習やディープラーニングを活用してAI(人工知能)システムを開発する技術です。小売業や金融、教育など、さまざまな産業で活用されています。
AIプログラミングを習得するには、Pythonなどのプログラミング言語の基礎から、機械学習の概念、AIフレームワークの使用方法まで、幅広い知識とスキルが必要です。
この記事では、AIプログラミングの概要や学習方法、実際の活用事例まで、初心者の方にもわかりやすく解説します。ぜひ参考にしてください。
※ 製品の情報や価格は2024年9月9日時点の情報となります。
- AIプログラミングとプログラミングの違いとは?
- AIプログラミングでできることは?
- AIプログラミングの活用事例
- AIプログラミングをするために必要な知識・スキル【入門編】
- AIプログラミングを学習する方法
- AIプログラミングにおすすめ!マウスコンピューターのビジネス向けパソコン・ワークステーション3選
- まとめ:AIプログラミングはさまざまな分野で活用されているスキル
AIプログラミングとプログラミングの違いとは?
AI(人工知能)は、言語の理解や認識、推論などをコンピューターで行う技術を指します。そして、AIプログラミングは、AIシステムを開発するためのプログラミングのことです。
データから規則性を学習する手法の機械学習や、ニューラルネットワークを用いた学習手法のディープラーニングなどを活用し、人間のような判断や予測を行うシステムを作ります。
AIプログラミングは、データの扱いや、統計的手法が重要になる点、システムが自律的に学習・適応する点が特徴です。
一方、一般的なプログラミングは、特定の手順や条件に基づいて動作するソフトウェアを開発します。AIプログラミングのようにパターンに応じて意思決定を自動的に行うのではなく、決められたタスクを実行することが目的です。
AIプログラミングでできることは?
AIは学習データやモデル次第で、さまざまなことができるようになります。具体的な内容は次の4つです。
分野 |
説明 |
画像認識 |
・画像内の物体や顔を識別し、分類や検出を行う ・防犯カメラ映像から特定の人物を割り出すなど |
異常検知 |
・データパターンから外れる異常値を自動的に検出する ・機械の故障、セキュリティの異常を検知するなど |
予測 |
・過去のデータから未来の傾向や結果を予測する ・需要の予測や株価の予測など |
自然言語処理 |
・人間の言語を理解し、翻訳や文章生成を行う ・テキストデータの解析や翻訳など |
これらの技術を組み合わせることで、自動運転や医療診断支援、スマートホームなど、さまざまな分野でAIを活用したシステムを開発できます。
AIプログラミングの活用事例
AIプログラミングは多様な業界で活用されています。具体的には次のような業界です。
・小売業
・物流
・金融業
・教育
各業界の活用事例を紹介します。
小売業での活用事例
AIプログラミングは、小売業の効率化に貢献しています。たとえば、商品の価格や陳列状況、気温、降水確率、曜日特性、客数などのデータを分析し、最適な発注量の算出などが可能です。これにより、在庫管理の効率化と省人化が実現できます。
また、ロボットによる売り場案内システムも導入されています。買い物客が探している商品をタッチパネルで選択すると、AIロボットが最適な経路で案内してくれるシステムです。こちらは、顧客満足度の向上と店舗スタッフの負担軽減につながります。
このように、AIプログラミングは小売業での業務効率化やデータに基づいた精度の高い意思決定に役立っています。
物流での活用事例
物流分野でも、AIプログラミングの活用が進んでいます。具体的には、AIロボットのサポートによる業務効率化です。商品の位置や特性を学習したAIロボットが、最適な順序で商品を取り出し作業者に渡すことで、ピッキング速度が向上します。
また、AIが作業状況をリアルタイムでモニタリングし、需要予測と組み合わせて最適な在庫配置を提案するというシステムも導入されています。これにより、ピッキング動線の短縮や季節商品の効率的な配置が可能です。
さらに、配送ルートの最適化にもAIプログラミングが活用されています。どの車両がどのルートで配送することが効率的なのか、データを基にAIが判断し、効率的な配送計画を立てることが可能です。
金融業での活用事例
金融業界では、銀行での顧客対応や不正送金対策などに活用されています。銀行への問い合わせに対応するチャットボットの導入が進んでおり、住宅ローンやマイカーローン、教育ローンなど多様な問い合わせにAIが24時間体制で対応します。これにより、顧客サービスの向上と業務効率化が同時に実現できます。
また、不正送金対策としてAIモニタリングシステムも開発されています。AIが取引パターンを学習し、不審な取引を即座に検知することで、不正取引に関わる判断の迅速化・効率化が可能です。システムは継続的に事例を学習するため、時間とともに精度が向上していきます。
教育での活用事例
教育分野では、データに基づいた個別最適化された学習の提供に役立っています。生徒の苦手分野をリアルタイムに解析するシステムでは、問題の正解・不正解のパターンからAIが苦手分野を特定し、個別に最適化された学習コンテンツを提供します。これにより、効率的な学習と苦手の克服が可能です。
また、生徒の学習度や到達度をAIで解析するシステムも導入されています。AIが学習履歴を分析し、各生徒の理解度に応じた最適な課題を選出したり、テスト対策のプランを自動生成したりします。
これらのAI活用により、個別最適化された教育の提供が可能になり、学習効果の向上が期待できるでしょう。
AIプログラミングをするために必要な知識・スキル【入門編】
AIプログラミングを行うために必要な知識・スキルは次のとおりです。
・プログラミング言語(Python・C++など)
・フレームワーク
・AIをプログラミングする仕組み
・コード生成AI
それぞれ詳しく解説します。
プログラミング言語(Python・C++など)
AIプログラミングを始めるには、適切なプログラミング言語の習得が求められます。主なAIプログラミング言語は次のとおりです。
言語 |
特徴 |
Python |
・文法が読みやすい ・ライブラリが豊富で効率的に作業できる ・初心者でも習得しやすい |
C++ |
・処理速度が速い ・汎用性が高く、複雑なシステムでも実装できる ・覚えることが多く難度が高い |
R |
・統計解析に強くデータの可視化に向いている言語 ・R言語でできることの多くはPythonでもできる |
Julia |
・科学技術計算に適した言語で、データサイエンティストやAIエンジニアに利用されている ・高速処理ができる ・習得する難易度が高い |
初心者の方は、シンプルな文法と豊富な学習リソースを持つPythonから始めることをおすすめします。
フレームワーク
フレームワークは、プログラミングの効率を高める土台となるツールです。定型的な処理をまとめたライブラリ群で、開発時間の短縮や品質の向上に役立ちます。
Pythonで利用できるAI向けフレームワークの種類には、次のようなものがあります。
種類 |
特徴 |
フルスタックフレームワーク |
・さまざまな機能を提供するフレームワーク ・機能性が高く、大規模システムの開発に適している ・フロントエンドからバックエンドまで統一された開発環境を提供する |
マイクロフレームワーク |
・最低限の機能を持ったフレームワーク ・シンプルで初心者でも扱いやすい ・Webアプリの施策や小規模なプロジェクトに適している |
非同期フレームワーク |
・複数の同時接続に対応したフレームワーク ・リアルタイム性が求められるアプリ開発や大規模データ処理に適している ・動作の軽いシステムを構築でき、顧客体験の向上に役立つ |
これらのフレームワークを活用することで、複雑なAIモデルの構築や学習処理を効率的に行えます。初心者の方は、使いやすいマイクロフレームワークから試してみるとよいでしょう。
AIをプログラミングする仕組み
AIプログラミングを行うには、機械学習や強化学習、ディープラーニングについての理解を深める必要があります。
機械学習は、データからパターンを見出し学習する手法で、強化学習やディープラーニングなどは機械学習の一種です。強化学習は、試行錯誤を通じて最適な行動をAIが学習します。ディープラーニングは、多層のニューラルネットワークを用いた深層学習を指し、人間が正解を与えなくても自力で学習する手法です。
AIプログラミングでは、これらの手法を用いてデータから学習するシステムを構築します。従来のルールベースのプログラミングではなく、機械学習を実現するためのプログラミングの習得が必要になるでしょう。
コード生成AI
コード生成AIは、人間が自然言語で記述したプロンプトからプログラムコードを自動生成する技術です。開発中のコードの自動補完やバグの検出・修正提案、チャット形式でのコード生成など、さまざまな活用方法があります。
たとえば、バグチェックをしたいコードを貼り付け、「上記のコードのバグを特定・修正してください。」と入力すると、コード生成AIがプロンプトを実行してくれます。
コード生成AIはAIプログラミングの習得に必須のスキルではありませんが、活用することでコーディング時間の短縮や生産性の向上が可能です。ただし、生成されたコードの品質チェックや適切な使用方法の理解が求められます。
AIプログラミングを学習する方法
AIプログラミングの学習方法は、個人の学習スタイルや環境に応じて選択できます。手軽に始められる方法は、書籍での学習です。AIプログラミングの基礎から応用まで網羅的に学べる書籍が多数出版されています。
勉強会への参加も効果的です。オフラインで開催される勉強会も多く、同じ目標を持つ仲間と交流しながら学べるためモチベーション維持に役立ちます。
また、Web教材やプログラミングスクールを活用するのもよいでしょう。体系的なカリキュラムが組まれており、学習効率が高いところが特徴です。多くのスクールでは不明点を質問できるサポート体制も整っているため、挫折しにくい環境で学習を進められます。
AIプログラミングにおすすめ!マウスコンピューターのビジネス向けパソコン・ワークステーション3選
マウスコンピューターでは、AIプログラミングに利用できるBTO(Build To Order:受注生産)パソコン・ワークステーションを販売しています。ここでは、AIプログラミングにおすすめの製品を3機種紹介します。
※ 製品の情報や価格は2024年9月9日時点の情報となります。
1.軽量&薄型ノートパソコン「MousePro G4-I5U01BK-C」
OS | Windows 11 Pro 64ビット ( PKIDラベル貼付対応 ) |
CPU | インテル® Core™ Ultra 5 プロセッサー 125U |
グラフィックス | インテル® グラフィックス |
メモリ標準容量 | 8GB (オンボード8GB) |
M.2 SSD | 256GB (NVMe) |
サイズ | 14型 |
通常価格 (税込) |
179,850円 |
MousePro G4-I5U01BK-C
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MousePro G4-I5U01BK-CのCPUには、新しく設計されたインテル® Core™ Ultra プロセッサーを採用しています。
新たなCPUにはAI処理を実行するNPUが搭載されており、AIに対応したソフトウェアの処理をアシストします。
NPUはCPUよりも低電力で動作するため、外出先でコミュニケーションツールなどAI対応ソフトを使用する際に消費電力の削減が見込まれます。
2.クリエイティブにおすすめのワークステーション「MousePro LP-I5N04」
OS | Windows 11 Pro 64ビット (DSP) |
CPU | インテル® Core™ i5-12400 プロセッサー |
グラフィックス | NVIDIA® T400 |
メモリ標準容量 | 16GB (8GB×2 / デュアルチャネル) |
M.2 SSD | 256GB (NVMe) |
通常価格 (税込) |
175,780円 |
MousePro LP-I5N04
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MousePro LP-I5N04は、高品質なビジネス向けワークステーションです。優れた排熱設計により、AIを使った負荷の重い作業時でもパフォーマンス低下を抑制します。
高性能なPコアと効率的なEコアを組み合わせたインテル® Core™ i5プロセッサーを採用し、さまざまなAI開発に対応可能です。
静音性も高く、オフィスや自宅で集中できる作業環境を提供してくれます。AIプログラミングの中級者から上級者まで、幅広いニーズに応えられる製品です。
3.優れた拡張性をもつワークステーション「MousePro BP-I5N04」
OS | Windows 11 Pro 64ビット (DSP) |
CPU | インテル® Core™ i5-12400 プロセッサー |
グラフィックス | NVIDIA® T400 |
メモリ標準容量 | 16GB (8GB×2 / デュアルチャネル) |
M.2 SSD | 256GB (NVMe) |
通常価格 (税込) |
179,080円 |
MousePro BP-I5N04
この製品を詳しく見る
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MousePro BP-I5N04は、高性能グラフィックス(GPU)を搭載したワークステーションです。NVIDIA T400を採用し、プロフェッショナルな業務にも対応します。
最大3台の5Kディスプレイに対応し、精細な画像表示や広大なワークスペースを実現している点も魅力です。高度なAIプログラミングを想定しており、ディープラーニングを活用した複雑なシステムの開発や大規模なデータ処理にも対応できます。
また、拡張性が高く、将来的なアップグレードも容易です。AIの研究開発や大規模プロジェクトに取り組む方にとって、快適な作業環境を提供するモデルといえるでしょう。
3Dモデル制作や3DCG、CAD、動画編集などの業務に適しているため、ぜひチェックしてみてください。
まとめ:AIプログラミングはさまざまな分野で活用されているスキル
AIプログラミングは、機械学習やディープラーニングを用いて人工知能システムを開発する技術です。主に、Pythonなどのプログラミング言語やフレームワークを活用します。
AIプログラミングでは、データから学習するシステムを構築するため、従来のプログラミングとは異なるアプローチが必要です。学習方法としては、書籍やWeb教材、プログラミングスクール、勉強会への参加などがあります。
初心者はPythonの基礎から始め、徐々に機械学習やディープラーニングの概念を学んでいくとよいでしょう。
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