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ローカルLLMとは?クラウド型との違いや活用例・構築手順を解説

ローカルLLMとは?クラウド型との違いや活用例・構築手順を解説

ローカルLLMとは、クラウド型とは異なり、パソコンやサーバー上で動作させる大規模言語モデルです。外部にデータを送信せずに処理できるため、機密情報を扱う業務や、社内文書の検索など幅広い場面で活用が進んでいます。

メリットの多いローカルLLMですが、デメリットもあるため理解しておくことが大切です。導入にあたっては、モデルの選び方やハードウェア、ソフトウェアへの理解が欠かせません。

この記事では、ローカルLLMの概要やメリット・デメリット、活用例、構築手順などについて、詳しく解説します。

※ 製品の情報や価格は2026年8月24日時点の情報となります。

 

ローカルLLMとは「パソコンや社内サーバー上で動作する大規模言語モデル」

ローカルLLMとは、クラウドサーバーではなく自分のパソコンや社内サーバーなど、個人または事業者が管理する環境で動作させる大規模言語モデルです。

具体的には、基盤となるモデルの重みデータを端末やサーバーに配置し、CPUやGPUで推論を行う仕組みです。

クラウドサーバーを介さないので、入力した内容を外部へ送信せずに処理できます。そのため、社内文書の要約や検索など、機密性の高い作業にも活用されています。近年はモデルを手軽に動かせる実行環境ツールが登場し、専門知識がなくても比較的手軽に構築できるようになってきました。

ローカルLLMとクラウド型LLMの違い

ローカルLLMとクラウド型LLMの違いは、処理を行う場所です。クラウド型は事業者が管理する外部サーバーで処理を行うのに対し、ローカル型は自社が管理する環境で処理を行います。

ローカルLLMは通信環境の影響を受けず、安定した動作が期待できます。一方クラウド型は、回線状況などに影響されやすいです。

費用面では、ローカル型はクラウド型のような利用量に応じた従量課金は発生しませんが、パソコンやグラフィックス(GPU)の用意、電力、保守などの負担が生じます。

またハードウェアの制約により、扱えるモデルの規模や性能はクラウド型と比べて限界があります。自社の用途や予算に合わせて、どちらの型を選ぶか検討することが大切です。

 

 

 

 

ローカルLLMとクラウド型LLMの活用例ごとの選択基準

ローカルLLMとクラウド型LLMを選択する基準は、扱うデータの機密性や作業内容です。特に、外部に出せない情報を扱う業務か、持ち出しを気にしなくてよい業務かによって、向いている型が変わります。

加えて、求められる応答速度や処理するデータ量の大きさも判断材料です。処理量が多い場合や、最新の性能を求める場合は、クラウド型が役立ちます。

また、社内に専任の技術者がいるかでも、運用のしやすさが変わります。技術者が少ない企業では、手間の少ない型を選ぶ視点も欠かせません。用途別の選択基準は、次のとおりです。

用途 向いている型 理由
機密文書の要約や社内検索 ローカル型 外部へのデータ送信を抑えやすいため
顧客の個人情報を含む分析 ローカル型 情報を自社の環境で完結できるため
外部情報を幅広く扱う調査 クラウド型 最新かつ幅広い知識を扱えるため
大量の処理が求められる業務 クラウド型 データ量に応じて柔軟に対応できるため
文章の校正や翻訳 クラウド型 機密性が低く精度が重要なため
機密性の高いコーディングのサポート ローカル型 社外にソースコードを送信せずに済み、ローカルでも実行できる

用途によって向いている型はありますが、どちらか一方だけでなく、業務の性質に応じて併用する考え方が現実的です。

企業がローカルLLMに注目している背景

企業がローカルLLMに注目している背景は、機密データの外部送信に対する懸念の高まりにあります。個人情報や取引情報を外部サーバーに送ることに、不安を感じている企業が多いです。

特に、医療、金融、法律など規制の厳しい業界では、データを自社内だけで処理できるため重宝されています。国内でも個人情報保護委員会が、生成AIサービスの利用にあたり、個人情報を含む入力内容の取り扱いに注意を促しています。

また、総務省と経済産業省によるAI事業者ガイドラインなど、国内の指針整備や商用利用ができるオープンウェイトモデルの広がりも、導入を後押しする要因です。

 

 

ローカルLLMが活用されている業界

ローカルLLMが活用されているのは、機密性の高いデータを扱う業界が主です。患者情報や顧客の取引情報など、外部に出しにくいデータを持つ業界ほど、ローカルLLMとの相性がよくなります。業界ごとの活用例は次のとおりです。

業界 扱うデータ 活用例
医療業界 患者情報など機密性の高いデータ 院内で完結する情報検索や記録の整理
金融業界 顧客の取引情報や財務データ 社外に出せない情報を扱う分析業務
法曹業界 判例や契約書など機密性の高い文書 文書内での検索や下調べの効率化
製造業 設備データや作業記録 通信環境が限られる現場での稼働

医療や金融、法曹の各業界は、扱う情報の機密性が高く、外部への送信を避けたい事情を抱えています。たとえば、患者の病歴や顧客の資産状況など、漏れれば信用を失いかねない情報などです。

一方、製造業は工場や倉庫など、通信が不安定な現場でも稼働できる点が魅力です。設備の稼働記録を、その場で蓄積・処理できます。

ローカルLLMを活用するメリット

ローカルLLMを活用する主なメリットは、次のとおりです。

 

 ローカルLLMを活用するメリット

  外部にデータを送信せずに処理できるため、機密情報を扱う業務にも導入しやすい

  インターネット通信を介さないため、通信環境による遅延の影響を受けにくい

  利用量に応じた従量課金が発生しないため、費用の見通しを立てやすい

  オープンウェイトモデルであれば、自社の用途に合わせた調整がしやすい

外部への送信を抑えやすい点は魅力ですが、情報漏洩リスクを完全になくせるわけではありません。端末の管理やアクセス制御が不十分であれば、別の経路でリスクが残る点には注意が必要です。

ローカルLLMを導入する際は、端末管理やアクセス制御などの体制もあわせて整えることが欠かせません。

ローカルLLMを活用するデメリット

ローカルLLMを活用する主なデメリットは、次のとおりです。

・モデルによって日本語の自然さや処理性能の差が大きい

・構築に専門知識が求められる

・モデルの規模によっては、高性能なグラフィックス(GPU)や大容量のメモリが必要になる

・モデルの更新やセキュリティパッチの適用を自社で管理する必要がある

モデルの選定を誤ると、業務に見合う精度が出ないおそれがあります。また、高性能なパソコンを用意する分、導入時の負担が増える場合もあるでしょう。

運用を始めた後に欠かせないのが、更新やパッチ適用を自社で行う体制です。担当者を決めずに導入すると、管理が行き届かないケースもあります。

ローカルLLMを導入するステップ

ローカルLLMを導入する基本的なステップは、次のとおりです。

・ローカルLLM導入までの流れを把握する

・ローカルLLMで使用するモデルを選ぶ

・ローカルLLMに使うハードウェア・ソフトウェアを選ぶ

各ステップについて、詳しく解説します。

ローカルLLM導入までの流れを把握する

ローカルLLM導入までの基本的な流れは、次の6段階です。

 ・目的や要件を整理する:何の業務にどのくらい使うかを明確にする

 ・モデルやツールを選ぶ:日本語性能やライセンスなどを基準に絞り込む

 ・ハードウェアや実行環境を準備する:モデルの規模に見合う機材をそろえる

 ・小規模なPoC(試験運用)を実施する:限定した業務でまず動かして動作を確かめる

 ・セキュリティや運用ルールを整備する:アクセス制御や更新体制を決める

 ・段階的に本番環境へ展開する:検証結果をもとに徐々に活用範囲を広げる

段階を踏まずに一度に本番導入まで進めると、想定外のトラブルにつながりやすくなります。計画的に進めることで、導入後の手戻りを防ぎやすくなるでしょう。

ローカルLLMで使用するモデルを選ぶ

次に、ローカルLLMで使用するモデルを選定します。代表的なモデルは、次のとおりです。

・テキストだけでなく画像や音声も扱える「Gemma 4」

・日本語性能に特化した「Qwen3 Swallow」

・社内のパソコンでも動かしやすい「gpt-oss-20b」

各モデルの特徴について解説します。

テキストだけでなく画像や音声も扱える「Gemma 4」

Gemma 4は、Google DeepMindが開発・公開しているオープンウェイトモデルです。軽量なものから、高性能なものまで複数のサイズが用意されています。

たとえば、数十億パラメータの軽量版から、より処理能力の高い数百億パラメータの大規模版まで選択できます。

また、商用利用もできる寛容なライセンスで公開されている点も特徴です。加えて、幅広い言語に対応しており、まずローカルLLMを試したい企業の入り口になりやすいモデルといえるでしょう。

日本語性能に特化した「Qwen3 Swallow」

Qwen3 Swallowは、国内大学の研究室と研究機関によるチームが、Alibabaが公開するQwen3をベースに日本語能力を強化して開発したモデルです。

8B(80億)と32B(320億)のモデルでは、同規模以下のオープンウェイトモデルのLLMにおいて、最高性能の日本語性能を備えています(2026年2月時点)。また、商用利用もできるライセンスで公開されている点も安心材料です。

国内の研究チームによる開発であることから、日本語特化モデルを探している方にとって選びやすい存在といえるでしょう。専門用語や言い回しの自然さを重視する、社内文書の要約などにも向いています。

社内のパソコンでも動かしやすい「gpt-oss-20b」

gpt-oss-20bは、OpenAIが公開しているオープンウェイトモデルで、商用利用にも対応しています。16GB程度のメインメモリでも動作させやすく、社内のパソコンで試しやすいモデルになっています。

公開から一定期間が経っており、導入事例や情報が積み上がっているため、初めてローカルLLMに触れる企業でも導入しやすいでしょう。まずパソコン1台で試したい方にも扱いやすいモデルといえます。

ローカルLLMに使うハードウェア・ソフトウェアを選ぶ

ローカルLLMに使うハードウェアやソフトウェアは、固定のスペックで断定できるものではありません。どの規模のモデルを、どの程度快適に使いたいか明確にして検討することが大切です。

モデルの規模、量子化(応答精度と引き換えに負荷を抑える技術)の有無、パソコンのグラフィックス(GPU)を使うかによって、必要な条件は変わります。

軽量なモデルを検証する段階と、業務で本格的に使う段階とでは、求められるメモリ容量やグラフィックス(GPU)の性能が異なるため注意が必要です。

また、モデルを動かすためのソフトウェアには、手軽に試せるものと、柔軟な運用に向いたものがあります。たとえば、LM StudioやOllamaは手軽に導入できるツールで、Transformersやllama.cppは柔軟な設定を組みやすいツールです。用途に合わせて選ぶとよいでしょう。

ローカルLLMを構築する際の注意点

ローカルLLMを構築する際は、次の点に注意しましょう。

💡 ローカルLLMを構築する際の注意点
・パソコンのスペックに余裕を持たせる
・運用体制を決めておく
・外部の支援サービスの活用も検討する

ローカルLLMを快適に動かすためには、推奨スペックより余裕のあるハードウェア構成を検討することが大切です。スペックに余裕があると、作業の内容や規模の変化にも対応できます。

また、モデルの更新やセキュリティパッチの適用計画も、あらかじめ決めておく必要があります。ローカル環境であっても、アクセス制御や利用ログの記録など、データ管理のルールを整備することが欠かせません。

「社内で処理するから自動的に安全になる」わけではなく、端末やアクセスの管理を伴ってはじめて効果を発揮します。

さらに、社内に専門知識を持つ方がいない場合は、外部の支援サービスの活用も検討しましょう。適切な運用体制を整備することで、ローカルLLMの恩恵をしっかりと享受できます。

ローカルLLMの構築に!マウスコンピューターのおすすめモデル

マウスコンピューターは、スペックをカスタマイズできるBTO(Build To Order)パソコンを販売しています。

ここからは、ローカルLLMの構築におすすめのマウスコンピューターのパソコンをご紹介します。

※ 製品の情報や価格は2026年8月24日時点の情報となります。

1.高度なLLMを構築できる「DAIV FX-I7G80(NVIDIA Studio 認定PC)」

DAIV FX-I7G80(NVIDIA Studio 認定PC)
OS Windows 11 Home 64ビット
CPU インテル® Core™ Ultra 7 プロセッサー 270K Plus
グラフィックス NVIDIA® GeForce RTX™ 5080
メモリ標準容量 32GB (16GB×2 / デュアルチャネル)
M.2 SSD 1TB (NVMe Gen4×4)
通常価格
(税込)
674,800円
DAIV FX-I7G80(NVIDIA Studio 認定PC)
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「DAIV FX-I7G80(NVIDIA Studio 認定PC)」は、フルタワー型のデスクトップです。CPUはAI処理を専門とするNPU(Neural Processing Unit)を内蔵した、Intel® Core™ Ultra 7 プロセッサー 270K Plusを採用しています。

グラフィックス(GPU)には16GBのVRAMを備えたNVIDIA® GeForce RTX™ 5080を搭載し、高度なローカルLLMの構築や快適なデータ処理ができます。

拡張スロットやストレージベイにも余裕があり、後からパーツを追加しやすい設計です。高度なモデルをじっくり構築したい方に向いています。

 

2.16GBのVRAMを搭載した「DAIV KM-I5G6T」

DAIV KM-I5G6T
OS Windows 11 Home 64ビット
CPU インテル® Core™ i5 プロセッサー 14400F
グラフィックス NVIDIA® GeForce RTX™ 5060 Ti (16GB)
メモリ標準容量 32GB (16GB×2 / デュアルチャネル)
M.2 SSD 1TB (NVMe Gen4×4)
通常価格
(税込)
419,800円
DAIV KM-I5G6T
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「DAIV KM-I5G6T」は、ミニタワー型のデスクトップパソコンです。グラフィックスには16GBのVRAMを搭載したNVIDIA® GeForce RTX™ 5060 Ti(16GB)を採用し、メモリは32GBを標準で搭載しています。

フルタワーほどの設置スペースを取らず、社内の一角にも置きやすいサイズです。

動画編集など幅広いクリエイティブ用途にも対応しており、初めてローカルLLMの環境を整える方にもおすすめできます。

 

3.社内のローカルLLM構築におすすめの「DAIV CX-A9A60(Copilot+ PC)」

DAIV CX-A9A60(Copilot+ PC)
OS Windows 11 Pro 64ビット
CPU AMD Ryzen™ AI Max+ 395 プロセッサ
グラフィックス AMD Radeon™ 8060S グラフィックス
メモリ標準容量 128GB (オンボード128GB) ※ビデオメモリと共有のため、割り当て容量を変更することができます。設定により、システムメモリの容量は増減します。
M.2 SSD 2TB (NVMe Gen4×4 / Western Digital WD_BLACK SN850X)
通常価格
(税込)
949,800円
DAIV CX-A9A60(Copilot+ PC)
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「DAIV CX」は、社内のローカルLLM構築におすすめのコンパクトモデルです。片手で持てる小型のミニPCでありながら、128GBの大容量メモリを搭載しています。

メモリの最大96GBをVRAMに割り当てられる設計になっており、高負荷なローカルLLMの構築が可能です。

設置場所を選ばないコンパクトさと、ローカル環境でAIを動かす処理能力を両立しています。クラウドを介さずに自社でAI環境を構築したい公的機関や、企業のエンジニアなどにもおすすめです。

まとめ:セキュリティやカスタマイズ性に優れたローカルLLMを活用しよう!

ローカルLLMは、外部にデータを送信せずに処理できる点や、目的に合わせてカスタマイズできる柔軟性の高さが魅力です。機密文書の要約や分析業務の補助など、幅広い業種で活用が進んでいます。

導入にあたっては、目的に合ったモデルを選び、ハードウェアやソフトウェア、運用ルールを整えることが欠かせません。段階を踏んで計画的に進めれば、セキュリティとカスタマイズ性を両立した環境を築けるでしょう。

マウスコンピューターは、構築したいローカルLLMに合わせてカスタマイズできるBTOパソコンを販売しています。公式サイトでは、詳しいスペック情報やオトクなキャンペーン情報などを掲載しているので、ぜひご確認ください。

 

 

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