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Excelのオブジェクト(画像や図形)を選択する方法【選べないときの対処】

Excelのオブジェクトの選択と図形操作の解説 イメージ画像

 Excelで表や資料を作っているとき、矢印などの図形や貼り付けた写真をうまく選択できずに困った経験はないでしょうか。

 「図形をクリックしたいのに、奥にあるセル(マス目)が選ばれてしまう」「重なっている図形の下のほうだけを動かしたいのに、上の図形が邪魔をして触れない」といった悩みは、多くの方が一度は経験する迷いポイントです。

 実は、Excelにはこうした図形や画像をスムーズに扱うための専用機能や、知っているだけで作業時間が劇的に変わるショートカットが用意されています。

 この記事では、初心者の方から日常的にExcelを使う方まで、どなたでも図形操作のストレスを減らせる「オブジェクトの選択」のテクニックをわかりやすく解説します。

 

Excelにおける「オブジェクト」の正体とは?

 そもそも「オブジェクト」という言葉に馴染みがない方もいらっしゃるかもしれません。

 Excelにおいてオブジェクトとは、セル(文字や数字を入力するマス目)以外の要素の総称です。具体的には、以下のようなものがオブジェクトに含まれます。

オブジェクトの種類 詳細内容
図形
(オートシェイプ)
四角形、円、矢印、吹き出しなど、メニューから挿入する図形全般。
画像・写真 パソコンから挿入した写真やイラスト、画面のスクリーンショット。
グラフ 表のデータをもとに作成した棒グラフや円グラフ。
テキストボックス 文字を自由な場所に配置するために入れる四角い箱。
SmartArt
(スマートアート)
組織図や手順のフローなどを簡単に作成できる組み込みの図解ツール。

 これらのオブジェクトは、セルの上に「透明な下敷き」のような層があり、そこに置かれて浮いているような状態になっています。

 そのため、複数のオブジェクトが重なると、下にあるものが選択できなくなるなどの問題が起こりやすくなります。

 この挙動は、イラスト作成ツールなどで使われる「レイヤー」の考え方に近いものです。レイヤー構造を理解しておくと、Excelでオブジェクトが選択しづらくなる理由も直感的にイメージしやすくなります。

 レイヤーの基本について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

 

 

効率を劇的に変える!4つの「選択」テクニック

 図形を選ぶ方法は、1つだけではありません。状況に合わせて使い分けることで、作業スピードが格段に上がります。ここでは代表的な4つのテクニックをご紹介します。

1|「オブジェクトの選択」コマンドで範囲をドラッグする

 複数の図形をまとめて選びたいときに、最も標準的でわかりやすい方法です。

STEP

 画面上部の「ホーム」タブをクリックする

 

ホームタブをクリックする

STEP

 「編集」グループにある「検索と選択」(虫眼鏡のマーク)をクリックする

 

検索と選択をクリックする

STEP

 メニューから「オブジェクトの選択」をクリックする

 

オブジェクトの選択をクリックする

STEP

 マウスのカーソルが十字型から白い矢印に変わるため、この状態で選びたい図形全体をすっぽりと囲むようにマウスをドラッグ(左ボタンを押したまま引っ張る)する

 

マウスをドラッグし選びたい図形を囲む

 図形が重なっていてドラッグではうまく選択できない場合は、「オブジェクトの選択と表示」を使うと、一覧から目的のオブジェクトを確実に選ぶことができます。

オブジェクトの選択と表示について詳しく知りたい方は「選択ウィンドウ」で重なった図形を管理する方法へお進みください。

 

ドラッグで選択するときの注意点

 図形の一部だけが範囲に入っていても選択されません。図形の端にある丸いマーク(ハンドル)を含め、全体を完全に囲む必要があります。

 また、操作が終わったあとは、キーボードのEscキーを押すか、セルをダブルクリックして通常の入力モードに戻すのを忘れないようにしましょう。オンのままでは文字入力ができません。

2|ショートカットで全選択(Ctrl+A)

 シート上のすべてのオブジェクトを瞬時に選択したい場合、ドラッグで全画面を囲むのは大変です。そんな時はショートカットキーが便利です。

 

全選択ショートカットのメリット

任意の図形を1つ選んでから、Ctrlキー+Aキーを押すだけ

画面外の離れた場所にある図形も漏れなく選べる

透明で目に見えないゴミのような図形を一掃する際にも役立つ

3|Ctrlキーによる個別追加・解除

 「この図形と、あの図形だけを選びたい」というように、離れた場所にある特定のオブジェクトを複数選びたい場合は、Ctrlキーを使います。

 キーボードのCtrlキーを押したまま、選びたい図形を順番にクリックしていくだけです。

 もし間違えて余計なものを選んでしまった場合も、焦る必要はありません。すでに選択されている図形をもう一度Ctrlキーを押しながらクリックすると、その図形だけ選択を解除できます。

Shiftキーを押しながらクリックしても、同様に複数選択が可能です。

4|Tabキーによる順次選択

 小さな図形が密集していたり、重なりすぎていてマウスでうまくクリックできない場合に、とても頼りになるのがこの方法です。

 まず、どれでもよいので図形を1つ選択します。その状態で、キーボードのTabキーを押してみてください。シート内の別のオブジェクトに選択枠が移動します。押すたびに順番に選択が切り替わっていくので、お目当ての図形に当たるまでTabキーを押し続けます。

キーボードのTabキーの位置

※ 画像はイメージです。
※ キーボードの配列は機種により異なります。

 もし行き過ぎてしまった場合は、Shiftキーを押しながらTabキーを押せば、逆順に戻ることができます。

「選択ウィンドウ」で重なった図形を管理する方法

 重なった図形を管理したいときに便利なのが、「選択ウィンドウ(オブジェクトの選択と表示)」です。これは、レイヤーのように図形を一覧で確認しながら操作できる機能です。

選択ウィンドウの開き方とできること

 「ホーム」タブの「検索と選択」から、「オブジェクトの選択と表示」をクリックします。

※ ショートカットキー:Altキーを押しながらF10キーを押すことでも開けます。

 すると、画面の右側にリストが表示されます。これが「選択ウィンドウ」です。ここでは以下のような高度な管理が可能です。

 

選択ウィンドウの便利な機能

■ 表示・非表示の切り替え
各項目の右側にある「目のアイコン」をクリックすると、その図形を一時的に見えなくすることができます。前面の図形を隠して、背面の図形だけを編集したい時に非常にスムーズです。

オブジェクトの表示・非表示の切り替え

■ 並び順の変更
リストの上にあるものが、実際の画面でも「前面(一番上)」に表示されます。項目をドラッグするか、上部の矢印ボタンを使うことで、重なり順を自由に入れ替えられます。

オブジェクトの並び順の変更

■オブジェクトの名前変更
リストの項目名(「楕円 1」など)を一度クリックして選択し、もう一度クリックすると名前を編集できます。「●水色の丸」「▲山のイメージ」など分かりやすい名前をつけておけば、図形が密集していても迷わず選択できるようになります。

オブジェクトの名前を変更する

 図形を正しく選択できるようになったら、次は配置を整えてみましょう。中央にそろえたり、間隔を均等にするだけで、資料の印象はぐっと整います。

 Excelでは、複数の図形を選んだ状態で「図形の書式」タブにある「配置」メニューを使うことで、さまざまな整列操作が行えます。

配置のメニュー

 「配置」メニューの中にから代表的な操作を、以下の表にまとめました。

操作名 できること こんなときに便利
左右中央揃え 複数の図形を左右方向の中央にそろえる 縦に並んだ図形を、まっすぐ一直線にそろえたいとき
上下中央揃え 複数の図形を上下方向の中央にそろえる 横に並んだ図形の高さをそろえたいとき
左揃え/右揃え 図形の左端または右端をそろえる 箇条書き風に図形を整列させたいとき
上揃え/下揃え 図形の上端または下端をそろえる 上下のズレをなくして見た目を整えたいとき
左右に整列 横方向の間隔を均等にそろえる 手順や流れを横並びで配置する図解を作るとき
上下に整列 縦方向の間隔を均等にそろえる 縦に並んだ図形の間隔を整えたいとき

図形が選択できない時のトラブル解決リスト

 どれだけクリックしても図形が反応しない、または期待通りの動きにならない場合、いくつかの原因が考えられます。迷いやすいポイントをリストアップしました。

図形が背面(他のものの下)に隠れている

 大きな画像や、塗りつぶしが設定された(透明でない)テキストボックスの下に隠れてしまっている場合があります。

 【解決策】「オブジェクトの選択と表示」のリストから直接名前をクリックして選択状態にするのが最も確実です。

シートが保護されている

 他の人が作ったファイルによくあるケースです。「校閲」タブの「シートの保護」が有効になっており、図形の編集が禁止されていると選択すらできなくなります。

 【解決策】「校閲」タブから「シート保護の解除」を行ってください。パスワードが求められる場合は、ファイルの作成者に確認する必要があります。

図形がグループ化されている

 1つの図形だけを選びたいのに、周りの図形も一緒に大きな枠で囲まれてしまう場合は、複数の図形が「グループ化」されて一つにまとまっています。

 【解決策】選ばれた図形の上で右クリックし、「グループ化」>「グループ解除」を選ぶと、再びバラバラの図形として個別に選択できるようになります。

透明なテキストボックスが増殖している

 文字を入力し忘れた空のテキストボックスが意図せずたくさん生成され、画面の見えない部分を覆い尽くして操作の邪魔をしていることがあります。

 【解決策】任意の図形を選んでCtrlキー+Aキーで全選択すると、透明な図形の枠もすべて表示されます。不要なものであれば、そのままDeleteキーで一掃しましょう。

オブジェクトの選択でよくある質問

 オブジェクトの操作に関して、よく出てくる疑問を3つの質問にまとめて解説します。

Q. Excelで図形がクリックしても選択できないのはなぜですか?
  • A. シートが保護されている、または他の図形の下に隠れている可能性が高いです。
  • まずは「校閲」タブでシートの保護がかかっていないか確認してください。保護されていない場合は、「選択ウィンドウ」を開いてリストに図形が存在しているか、他の要素の背面に隠れていないかをチェックします。

 

Q. 目に見えない透明な図形(テキストボックスなど)を消す方法はありますか?
  • A. 全選択のショートカット(Ctrlキー+Aキー)を使うと簡単に見つけられます。
  • 適当な図形を1つクリックして選択したあと、CtrlキーとAキーを同時に押します。すると、透明な図形も含めてすべてが選択され枠が表示されるので、そのままDeleteキーを押して削除するか、「選択ウィンドウ」から個別に確認して削除してください。

 

Q. 図形を順番に選択する簡単な方法はありますか?
  • A. Tabキーを使うことで、順次選択が可能です。
  • 何か1つ図形を選択した状態で、キーボードのTabキーを押すたびに次のオブジェクトへと選択が移動します。図形が重なりすぎてマウスで狙えない時に非常に重宝するテクニックです。

まとめ:図形操作をマスターしてExcel作業を快適に

 Excelでの図形操作は、ビジネスのあらゆる場面で活用される重要なスキルです。

 基本となるのは、「オブジェクトの選択」モードと、ショートカットキー(Ctrlキー+AキーやCtrlキー+クリック)の状況に応じた使い分けです。

 さらに、重なった図形は「選択ウィンドウ」でレイヤーのように管理し、よく使う機能はクイックアクセスツールバーに登録しておくことで、アクセス速度を極限まで高めることが期待できます。

 これらのテクニックを組み合わせることで、これまで数分かかっていた修正作業が数秒で終わるようになるかもしれません。表計算ソフトであるExcelの中で、図形をスマートに操れるスキルは大きな武器となるはずです。ぜひ日々の作業に取り入れてみてください。

 

 

 

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