FOR NEXT CREATORS

個性だけでは
叶えられない。
「絵を描くこと」を
仕事にするということ。

QuickObake
ANIMATOR / ILLUSTRATOR

クイックオバケ
アニメーター / イラストレーター

オバケのキャラクターが漫画のコマの中を移動するGIF動画が話題となり、現在ではTwitterのフォロワーが11万人を超えるクイックオバケさん。漫画を動かすというアイデアと、ノスタルジックでどこか懐かしい画風が人気を呼び、様々な媒体や企業とのタイアップも行っています。
そんなクイックオバケさんに、アニメーターとして活動されるまでの経緯やアニメーション制作で意識していること、使用しているソフトなどについて語っていただきました。
また、クリエイター向けPC「DAIV」をテーマにしたオリジナル作品を制作いただき、その工程をメイキングムービーでお届けします。

クイックオバケさんの過去作品

台風

大はずれ

アニメーション制作メイキングムービー

昆虫図鑑の模写で絵の練習をしていた幼少期

あんまりはっきりと覚えていないんですけど、幼稚園くらいの頃から絵を描くのが好きでした。親が少し絵に関係する仕事をしていたこともあって、そういうことに自然と興味を持ったのかなと思います。ただ、アニメのキャラクターとかを描いていた記憶はなくて、昆虫図鑑に載ってる虫ばっかり模写してましたね。外で遊ぶより家で絵を描いてる時間のほうが長くて、その頃からぼんやりと絵を描くことを仕事にしたいと思ってました。
中学生の頃に初めてPCとペンタブを買ってもらったのですが、当時はペンタブの性能も今ほど良くなくて、あんまり長く続きませんでした。アナログで描いているほうが気分もよかったので。本格的にPCで絵を描きはじめたのは大学に入ってからですね。

どうすれば「絵を描くこと」を仕事にできるか

多摩美に入ろうと思ったのは、卒業生のなかに好きな若手作家さんがたくさんいたからというのが大きいかもしれません。特に、久野遥子さんや加藤隆さんは、芸術性の高いアニメーションで人気ミュージシャンのMVなんかも手掛けられていて、当時から憧れていました。お二人だけでなく、多摩美にはアニメーションを作っている人が多いと聞いていて、それも多摩美を選んだ理由の一つですね。その頃にはアニメーションも作りたいと思っていたので。

僕が入った学科は、イラスト・デザイン・3DCG・アニメーション・プログラミングなど、PCを使ってとにかくなんでもやるような学科でした。何をやっても自由みたいな感じだったので、最初はいろんな授業を受けてたんですけど、やっぱり最終的にはイラストとアニメーションに落ち着きましたね。そこでアニメーションの作り方はある程度学んだかもしれないです。

あと、多摩美はエンターテイメントに寄せた作品作りをしている人が多いんじゃないかなと思います。どうすればSNSでウケるかを考えたり、流行っているアニメーション作品を見て研究したり、どちらかというと商業的な思考の人が周りに多かった印象がありますね。僕はそっちのほうが合っていた気がします。絵を描くことをどうやって仕事にするかということは自分にとってかなり重要なことだったので。

※ロトスコープ:実写映像をベースにアニメーション映像を制作する技法

動く漫画のアイデアは、Twitterのコメントから生まれた

Twitterに作品を投稿するようになったのは周りの友達に影響されてですね。最初は、Twitterに作品をアップしてそれが仕事につながるっていうイメージが全然できなかったんです。こんな小さい画面で見て、いいねされて、それで声をかけてもらうなんてことがあるのかなと。でも、実際にその流れで仕事をもらって、イラストレーターとして名前が売れはじめてる同期も出てきたりしていたので、自分もやってみようと思って作品を投稿しはじめました。
フォロワーが増えたきっかけみたいなことはいくつかあって。雑誌『イラストレーション』の「ザ・チョイス」というコンペに選ばれたときだったり、アニメーションのコンペにノミネートされたり。そういうことがちょくちょくあって、最終的にガッと増えたのは動く漫画を投稿してからですね。

最初、2つのコマで別の部屋を描いたアニメーションを作ったときに万単位のいいねをもらったんですけど、そのときは漫画のコマっていう意識はあまりなくて。部屋が2つ並んでるだけのつもりで描いたら、それを見た人に「これ漫画みたいだね」とコメントをもらったんです。そのコメントを見て、「動く漫画として描けば、もっといろんな作品を作れるかもしれない」と思って、動く漫画として制作するようになりました。それが大学を卒業する直前だったのですが、そこから徐々に仕事をいただけるようになりました。

個性だけで、絵を仕事にすることはできないと思う

動く漫画を描くようになったきっかけもそうですが、自分以外の人の意見はかなり意識しています。オバケのキャラクターでアニメーションを作ったのも、たまたま落書きで描いていたものを友達が褒めてくれたからなんです。幽霊に足が生えてて、「生きてるのか死んでるのかわからないキャラクターが面白いね」と言ってくれて。
僕は自分には唯一無二の個性みたいなものはないと思っているので、なるべく周りの人に意見もらったりして作品を制作するようにしていますね。

絵には個性がないといけないみたいな言葉をよく聞くんですけど、僕は逆に個性がありすぎると仕事として続けていくのは難しそうだなと思ってます。自分の好きな絵だけを描き続けて、たまたまその個性が今の流行とか世の中が求めているものとマッチすればいいですけど、それだと運まかせみたいなところもあるかなと思うので。
個性は表現しつつも、自分が良いなと思っているものとか、人気のあるイラストレーターの作品とかを見て、その理由を考えたり人に意見をもらったりすることのほうが大事じゃないかなと。
そもそも僕は絵を描いてお金をもらうっていうこと自体が、めちゃくちゃ難しいことだと小さい頃から思っていて。だからこそ、どうすれば絵を仕事にできるのかっていうことは人一倍考えているのかもしれないです。

一人で行うアニメーション制作には、PCが必要不可欠

イラストだけならアナログで描き上げることは可能なのですが、アニメーションを作るならPCは絶対に必要になりますね。お金がいっぱいあって、環境が整っていて、スタッフがたくさんいれば可能かもしれないですが、一人で制作するならPCは必須です。
あと、普通のイラストよりもデータが重くなることも多いので、なるべくスペックの高いPCがあったほうがいいかなと思います。というのも、アニメーションというのは基本的に1秒24フレームで作られていて、1秒に24枚の絵を表示させることで動いているように見せてるんです。完成したアニメーションのフレーム数が200〜300枚になったりすることもあって。扱うデータとしては結構重くなるので、PCもある程度スペックの高いデスクトップPCを使っています。

今回、DAIVのノートPCを使わせてもらったんですけど、Photoshopはもちろん、TVpaintも全く問題なく動いてくれて驚きました。正直、ノートPCで大丈夫かなという不安もあったんです。今使っているデスクトップの前に使っていたノートPCは、古かったというのもあるかもしれませんがアニメーションが遅れて表示されたりもしてたので。ノートでこれだけしっかり動いてくれるものがあるならデスクトップじゃなくても良かったかなとも思いましたね。

TVpaintでアニメーション制作をより効率的に

アニメーション制作にPCが必要になることは大前提として、より効率的に制作を行うためにTVpaintというソフトを使うようになりました。以前はPhotoshopだけで作っていたのですが、TVpaintだともっと効率的にアニメーションが作れると聞いて。日本の有名なアニメーション制作会社でもTVpaintを使っているところは多いと聞きました。普通に絵を描く分にはPhotoshopのほうが使い慣れていて早いので、背景や主要なオバケはPhotoshopを描いて、動きを表現する部分はTVpaintで描くというような感じで使い分けています。アニメーション制作に特化したソフトなので、かなり効率よく作画することができますね。
AdobeのAfter Effectsも使ったことがあるのですが、僕が作るような手描きアニメーションだと機能を持て余している感覚があって。TVpaintにはAEに入っているものに近いエフェクトも入っているし、自分のアニメーション制作にはピッタリだなと思ってます。
特に、仕事としてアニメーションを制作するとなると、作業スピードや効率も意識しないといけないので、少し値段はしますが買ってよかったですね。

今はまだアニメーション作家と名乗っていいのかわからない

この先やってみたいことはたくさんあるんですけど、一度は長編アニメーションを作りたいと思ってます。正直、今の作品だけだとアニメーション作家と名乗っていいのかわからなくて。胸を張ってそう言えるように、まずは長編アニメーションを作らないといけないと勝手に思ってます。いつか全国で上映されるような、SFアニメーション映画とか作れるようになりたいですね。
僕、自分が絵を描くこと自体にそこまでこだわってはいなくて。作画とか3DCGとかは他のプロフェッショナルの方にお願いして、自分はストーリーやシナリオを考えるみたいなこともやってみたいです。

あと、3DCGを使ってオバケのゲームとか作れたら楽しそうですね。

完成したGIFアニメーション

quickobake

QuickObake
ANIMATOR / ILLUSTRATOR

1995年生まれ。多摩美術大学卒業。オバケのキャラクターをメインに、アニメーションや漫画、イラストなどの仕事を幅広く手がけている。コマからコマへキャラクターが移動するGIF漫画の新ジャンルを開拓。
Twitter / Instagram

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