納得できる性能や快適さは、
すぐにでも手に入れるべき

有限会社Y2 代表
フォトグラファー
湯浅 立志さん

湯浅立志さんは、雑誌やWeb、広告などさまざまな分野の撮影に携わる一方で、写真の現像処理やデータ管理に関する執筆や講演なども手がけているフォトグラファー。撮影の世界がデジタル化し始めて間もない頃から、独自にワークフローの研究を重ねてきたひとりだ。これまでの経験から写真撮影とパソコンの関係を振り返りつつ、クリエイター向けのデスクトップマシン「DAIV-D」シリーズの魅力について語ってもらった。

納得の画質を得られるクリエイター向けパソコン

――― 幅広い媒体で撮影を手掛ける湯浅さんが最も得意とするのが、商品撮影だ。デジタル機器や家電製品から、腕時計、貴金属、そしてクルマに至るまで、幅広いジャンルの製品を日々撮影している。

湯浅 「以前から僕はかっちりとした撮影が得意でした。そもそも新しいモノが好きなんです。写真家だからカメラが好きなのは当たり前で、他のガジェットも好きですね。僕と同じくらいの世代だと、男の場合、自分の趣味の延長線上で撮影を始めている場合が多いです。鉄道だったり、星空だったり、アイドルだったり。僕は被写体となる商品自体が好きなので、撮影そのものが楽しめるんです」

――― 自分が好きなものを撮影できると聞くと楽しい仕事のように思えるが、実際には緻密な調整を繰り返しながら何時間もかけて完成に近づける地道な作業。商品の配置やライティングなどを細かく変えながら、1カットずつ丁寧に撮影していく。

湯浅 「商品撮影は、理詰めで進めていく作業ですね。基本的に写真家は理屈っぽいところがあると思いますが、商品撮影を手掛ける人は特にその傾向がような気がします。少しずつ組み立てていく、ある意味パズルですよね。それに商品撮影の場合、合成が前提になることも多いので、撮影後の作業も考えながら撮る必要があります。その場で完成状態が見えるわけじゃないので、頭の中でイメージを固めながら撮影していくわけです」

――― 今や撮影後の現像や合成、レタッチなどの処理まで写真家自らが行うのは珍しいことではないが、湯浅さんが一連の作業を手掛けるようになったのは約15年も前のこと。まだデジタルカメラ自体がほとんど普及していなかった頃だ。

湯浅 「デジタルの環境を整えたのは比較的早かったと思います。2001年くらいかな。ニコンの『D1』が出たのがきっかけでした。それ以前にもフィルムで撮影した写真をスキャンして、『Adobe Photoshop』で手を加えるという作業はやっていました。当時もデザイナーやレタッチャーで同じような作業をやっている人は珍しくなかったと思いますが、写真家だと少なかったかもしれませんね。そういう分野にもやっぱり“好きモノ”がいて、僕もその一人だったわけです(笑)」

デジタルならではの写真クオリティを追求

――― そこからデジタルの環境をさらに整備するようになったのは、中判サイズの高画素センサー部分をフィルムカメラに装着して使う「Phase One」のデジタルバックを導入してから。そこには写真のクオリティに対する湯浅さんならではのこだわりもあった。

湯浅 「それ以前からよりクオリティが高い、解像感の高い写真を撮りたいと思っていたんです。僕はフィルムの時代に、4×5インチサイズの大判カメラをメインに使っていました。デジタル一眼レフが出始めてからは周りに35?oサイズのカメラを使う人が増えて、僕も仕事で使っていたのですが、やっぱり大判サイズで撮りたいという思いはあったんです。『Phase One』は高価だったんですが、需要が一巡して中古が出回るようになったので、それを買って商品撮影の仕事でも使うようになりました」

――― 実際に撮影してみると、その差は歴然。よりクオリティに対するこだわりが強くなっていったという。

湯浅 「中判だと解像度や見え方が全然違うんですよね。写真をパソコンの画面上で大きく表示するとそのカメラの“あら”がよく見えてくるんです。だから余計にクオリティが気になってくる。実際に雑誌やパンフレットなどで印刷する分にはほとんど気にならない微妙な差ですが、画面上で拡大しながら作業しているとどうしても納得できなくなるんです。それが一度、中判のクオリティを知ってしまうと、余計に気になりますよね」

高解像な写真データの処理に必要な性能とは?

――― 写真のクオリティを追求して高解像度のデータを扱うようになると、当然、パソコンを使って作業する際にもその影響が出てくる。それはRAW現像から合成などの処理、さらにはデータの保管まで、あらゆる場面で無視できない差となる。

湯浅 「最近は撮影したデータのサイズがとにかく大きくなる傾向にあるので、やはり数TB(テラバイト)のHDDを用意しておかないといけない。それだけのデータを安全に管理するのも大変で、僕の場合は、まず普段はスピード重視でストライピングをかけたRAID 0のHDDを使い、それをバックアップするための冗長性重視のRAIDも用意してあります」

――― 湯浅さんが現在使っているパソコンは、内部にHDDの拡張領域がない。そのため、RAIDは外付けHDDで組んで、ケーブルを介してパソコンと接続している状態だ。だが、今回試してもらったデスクトップマシン「DAIV」は、内部にHDDなどの拡張領域を備えている。RAID設定もBTO時にカスタマイズできる。

湯浅 「拡張性が高いのはいいですね! 前面のパネルからすぐに内部にアクセスできますし、以前に使っていたパソコンと構造が似ているので、慣れていて使いやすいですね。HDDなどを変えるのは、最初だけ手間はかかりますけど、それが済めば後は楽です。数年くらいは特に操作しなくてもその快適な状態が続くわけですから」

――― また、性能の面でも、湯浅さんが作業している環境にはマッチしている様子。今回は『Phase One』の現像ソフト『Capture one』と『Adobe Lightroom』で計測してみましたが、ここでも高解像度のデータを扱う際の違いを、はっきり感じられたという。

湯浅 「テストをしてみたら、やっぱり普段使っているパソコンより『DAIV』の方が速いんですよね。まず『Phase one』の1億画素モデルで撮影したRAWデータ10カット分の現像を比べてみたら、ほとんど差がなかったです。次にソニーの『α7R?U』で撮影したRAWデータ100コマ分を『Adobe Photoshop Lightroom』でRAW現像してみました。僕のパソコンの場合は処理に7分30秒くらいかかりましたが、『DAIV』の場合は5分30秒切ったんです。この差は大きいですよ!」

――― 合成やレタッチなども手掛ける湯浅さんにとって、RAW現像などの単純な処理だけでなく、パソコンを操作しながら処理する際のスピード感も重要だ。

湯浅 「容量の大きなデータで合成処理などの作業する時にどこに差が出るかというと、ブラシツールの追従性なんですよ。遅いパソコンだとスーッと動かしても、後からジワジワっと処理していく感じで、明らかに操作とのズレがあるんです。背景をぼかしたり明るさを変えたりする処理の場合は、ブラシツールのサイズが大きくなるので、余計に処理スピードの差が出やすいですね」

――― ちょっとした差でもそこに違和感を感じ始めると、ストレスが溜まっていくもの。だが、「DAIV」は負荷の大きい作業でも、ストレスなくスムーズに進められたそうだ。

湯浅 「ちょっと前に撮影したデータを合成していたら、サイズが2GBを超えてしまったんですよね。その作業は普段使うパソコンだとさすがにちょっと重い感じがしました。でも、このマシンで『Adobe Photoshop』を開いて、そのデータをブラシツールで処理してみたら、けっこうスムーズに追従するんですよね。もちろんこれは自分の体感でしかないのですが、とにかく『DAIV』はストレスなく使えました」

納得できる性能や快適さは、すぐにでも手に入れるべき

――― 写真のクオリティを追求する湯浅さんにとって、大容量化する撮影データをどう扱うかは、常に付きまとう課題だが、最近は一般の人も同じような問題を抱えるようになりつつある。デジタルカメラの高画素化が進み、数千万画素のセンサーを備えたモデルが増えてきているからだ。

湯浅 「デジタル一眼レフの高画素モデルが決してプロ用ではなくて、一般の人にも広まってきています。だから周辺機器のベンチマークを調べるのも、数千万画素のカメラで撮ったデータが基準になるわけですよ。パソコン関連のメディアでも、このクラスのカメラに対してどんな性能が必要になるかチェックする記事が増えていますね」

――― となると写真愛好家にとっては、カメラやレンズだけでなく、パソコン選びも悩みどころとなる。この問題に対する湯浅さんの考え方は明確だ。

湯浅 「写真家の場合、一般の人と比べるとカメラは比較的よく買い換えると思いますが、パソコンとなると3〜5年と長く使うことが多いので、出来るだけ良いものを選びたいですね。写真の技術など身につけるのに時間が掛かるものに比べると、パソコンもカメラもお金を出せは良いものが買えます。これはある意味、楽なことです。写真の処理に必要な時間を快適に過ごせるかどうかは、パソコンとディスプレイの性能によりますよね」

――― 今回は「DAIV」に加えて、AH-IPS方式パネル+WLEDバックライトを搭載した34型ワイド液晶ディスプレイ「ProLite XUB3490WQSU」も使用してもらったが、「横長のサイズだと『Adobe Photoshop』を使うときにパレットをたくさん並べられていい」と便利さを実感。そして「DAIV」からも性能や使い勝手の良さが感じられ、特に写真家目線でお勧めできる要素が多かった。

湯浅 「写真をやっている人にとっては、非常に魅力的な選択肢だと思います。今はMacを使っているという人にも注目してほしいですね。普段使う機会が多い『Adobe』のアプリケーションが、ほぼ同じプラットフォームで構成されているので、違和感なく使えるでしょう。『Adobe Photoshop』も『Adobe Photoshop Lightroom』も、MacとWindowsで画面の表示や操作はほとんど変わらないですから。その上でスペックが高くて処理スピードが早ければ、こちらを選びたくなりますよね。RAIDも組んで内蔵させられるので便利そうです。拡張性もあって、前面のポート類も便利。価格とのバランスもいいと思います!」

有限会社Y2 代表
フォトグラファー

湯浅 立志さん

1961年、群馬県生まれ。東京写真専門学校(現・東京ビジュアルアーツ)卒業後、広告写真スタジオでの勤務を経て、'96年に独立。現在は雑誌、広告、Web媒体でモデル撮影から商品撮影まで幅広く活動する一方で、写真の現像処理やデータ管理に関する執筆や講演なども手がける。
公益社団法人日本広告写真家協会(APA)会員
公益社団法人日本写真家協会(JPS)会員

有限会社Y2 代表 
http://y2photo.style.coocan.jp/

Capture One 徹底使いこなし術
http://procameraman.jp/Technic/pcj_technic_index.html

DAIV-D シリーズ

広告グラフィックの多くを制作するプロダクション「株式会社アマナ」の協力を受け、最前線で活躍するクリエイターの意見を参考に写真や動画、イラスト、3DCGなどの使用に向いたクリエイター向けパソコン。前面に5インチ×3、3.5インチ×1の拡張ベイを備えるほか、前面上部に音声入出力とUSB 3.0ポートを2基装備。オプションで本体下部にキャスターも追加できる。

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「大きいサイズのブラシツールを使った作業は、パソコンの性能差を感じやすいのですが、『DAIV』はかなりスムーズ。合成やレタッチの処理も、本当にストレスなく作業できますね」(湯浅さん)