カスタマイズできるマシンで
変化に対応していく

映画監督・プロデューサー
山岡 信貴さん

映画監督やプロデューサーなど、映像の世界で多彩な顔を持つ山岡信貴さん。撮影や編集など現場での作業も担当しながら数多くの作品に携わる一方で、自主制作の作品も発表し続け、独特なポジションを築いてきた。さまざまな立場で映像制作の現場を渡り歩いてきた観点から、クリエイター向けのデスクトップマシン「DAIV-D」シリーズと映像表現の関係を探る。

クリエイターの多彩なニーズに応えられるデスクトップマシン

――― 山岡信貴さんは、ドキュメンタリー映画を中心に監督として20年以上のキャリアを持つと同時に、プロデューサーとしても多くの作品に携わってきた人物。さらにはPVやCMの制作、海外作品の買い付け、デバイスの開発など、映像の世界で実に幅広い仕事に関わってきた。現在、籍を置くクリエイティブプロダクション「Plus D」では、映画などの編集や映像の色合いを調整するカラーグレーディングといった、デスクワークも担当している。

山岡 「映像に携わるようになったのは、元々IMAGICAという会社で働いていて、そこでフィルムのカラーグレーディングを担当するようになってからです。完全にアナログの時代ですね。並行して自分でも映画を撮ったりしていたんですが、その頃はお金もないので自分で編集もやっていたわけです。だから映像を作る際に、自分が手を動かして作業することには抵抗感がありませんでした」

――― 作品によって山岡さんの関わり方も大きく異なる。プロデュース、監督、撮影、編集などのさまざまな役割を、ある時には全て自分で担当し、ある時は部分的に担う。仕事内容が多岐にわたる分、当然、幅広い知識や経験が求められるのだが、これまで特に抵抗なくやれてきたという。

山岡 「必要な知識を覚えていくことは苦にならなかったし、実際に作業していて自分一人で完結するのが面白いと思ったので、自然にいろいろやれるようになったんです。それに大学が工学部で、プログラミングも少し学んだりしていて、機械まわりの作業にはあまり抵抗がなかったのが良かったのでしょうね」

――― 山岡さんが映画制作に携わってきた期間は、ちょうど制作環境がアナログからデジタルへと移行してきた時期と重なる。その変遷を作品ごとにさまざまな立場から眺めてきたわけだが、特に編集作業については劇的とも言える変化を感じたという。

山岡 「フィルム時代の編集だと一度切ってしまうとやり直しにくいのが、デジタルだと無限の試行錯誤ができるわけで、最初はそれが衝撃的だと感じました。それにフィルムの編集は作業後に散らかるのですが、デジタルならそんなこともない。『デジタルの編集って散らからないんだ』なんて思ったりもしましたね(笑)」

――― 同じ編集という作業でも、手作業でフィルムを切り貼りすることに始まり、パソコン上でビデオデッキをコントロールするという時代を経て、1990年代半ばくらいからはパソコン上で完結する環境へと徐々に移行した。その間、作り手の意識も着実に変わってきたと感じている。

山岡 「デジタルだとコストをかけずに手軽に試行錯誤できるところが便利です。ただ、そのことが必ずしも良い作品を生み出すことにはつながらない。特にフィルム撮影の場合は、分単位で膨大なお金がかかってくるので、撮影前にどう撮るか必死に考えます。そこで思考の深さや取り組み方の違いなどが出てくると思います。もちろんそれが作品の良し悪しに直接つながるわけではないので、手法によって最適化していけばいいことだと思います」

オフィスでも自宅でも安心して使える「DAIV-D」シリーズ

――― 今年の3月に移転したばかりという現在のオフィスでは、他のスタッフやクライアントなどと一緒に映像をプレビューする部屋がある。山岡さんは、ここで編集やカラーグレーディングの作業を行っているのだが、その際に使用しているのがマウスコンピューターのデスクトップマシンだ。

山岡 「オフィス移転の際にこの部屋を新設することになり、新たなパソコンも導入することになりました。他のスタッフはMacユーザーが多かったんですが、4Kの動画をしっかり動かすパワーを考えたらWindowsの最新モデルがいいということになったんです」

――― 山岡さんがモデル選びを担当したそうだが、自身はWindowsマシンを長く愛用していて、自作やパーツ交換の知識も持つ。その見識を生かして、いくつかのモデルを検討した結果、マウスコンピューターを納得して選んだ。

山岡 「予算の範囲内で必要な性能のマシンを探したら、マウスコンピューターのモデルがバッチリだったんです。予算的にも余裕ができたので、HDDをSSDのRAIDにしたりCPUを変えたりと、当初想定したものよりスペックを上げられました。構成を電話で相談した際に話しやすかったのも良かったですね。『こういうスペックを希望するならHDDはRAIDを組んだ方がいいのでは?』といった感じで具体的に提案してもらえたので、安心して導入することが出来ました。」 

――― 実際に使用してみると、その性能には十分満足しているとのこと。特に作業中の体感的なスムーズさは、ストレスなく仕事を進める上で欠かせない要素だという。

山岡 「レンダリングの処理などに時間がかかるのは仕方ないので、細かくは気にしていませんが、やはり『Adobe After Effects』で合成した映像などのプレビューがスムーズなのはうれしいですね。ここでの作業は編集中の映像を外部の人に見せることが多いので、そこで手間取りたくないですから。それに再生がスムーズだと、カットのつなぎを推測したり余計なことを考えなくて済むので楽ですね」

――― さらに「Plus D」では3DCG制作などの作業用にクリエイター向けのデスクトップパソコンである「DAIV-D」シリーズも導入。実際にこのマシンを使用し、その性能を気に入った山岡さんは、自宅での作業用に自らもDAIV-Dシリーズを購入した。

山岡 「今まで自宅では少し古いWindowsマシンを使っていたのですが、オフィスでDAIVに触れてからは『同じ環境で作業したい!』と思うようになりました。コストパフォーマンスの良さや使用しているソフトとの互換性などは、オフィスで使っているマシンで確認していましたから、この時は他の選択肢は全く考えなかったです。今、個人として3D映画を製作しているのですが、その処理もDAIVに変えてからはすごくスムーズでストレスなく作業できますね」

カスタマイズできるマシンで変化に対応していく

――― さまざまな立場で映像制作に携わり、現場のデジタル化を見続けてきた山岡さん。この仕事を始める前からパソコンに触れ、自作できるほどWindowsマシンを愛用してきたこともあって、今回はマウスコンピューターのモデルをオフィスに導入することとなったが、Windowsを選ぶメリットをどう考えているのだろうか?

山岡 「今回はオフィス移転のタイミングとちょうど合ったこともありますが、やはりWindowsマシンは自由度が高いところが便利だと思います。最初に余裕のあるモデルを選んでおけば、後でスペックを上げたりパーツを変えたりできるので、多少状況が変わっても対応できるわけです。実際、僕は少し古めのモデルでも、パーツを変えながら一台を割と長く使い続けてきましたね。ただ、今回は自宅用のパソコンを買い替えたら、GPUの性能が上がっていたこともあって、特に3DCGの作業効率がかなり上がったのには驚きました。早く買い替えておけばよかったですし、もう前のパソコンには戻りたくないですね」

――― こうした自由度の高さは、映像制作に用いるパソコンには適した特徴だと見る。映像技術が進化すると同時に、一般レベルへの普及も進み、個人でも手軽に多彩な表現を楽しめる時代になったことを山岡さんは強く実感している。

山岡 「今、個人用のパソコンでできることって、すごく幅が広がっていると思います。映像関連でも、ひと昔前ならポスプロスタジオに入っていなきゃできないような編集や処理が、個人でもできてしまう。僕がパソコンを使って編集を始めた頃は、映像を切り貼りできることが魔法のように思えましたけど、今はエフェクトを加えるのも簡単ですからね」

――― ただ、特定のモデルを選べば、それで全てがカバーできるわけではないとも考えている。表現の幅が広がったことで、パソコンで行う作業も多様化しているからだ。

山岡 「映像制作のためのパソコンと言っても、表現する内容によって求められる性能がかなり異なってきます。例えば、撮影した素材を切り貼りして作るシンプルな映像と、エフェクトを加えたり3DCGを使ったりする映像では、同じ編集作業でもパソコンに求められるスペックが全然違います」

――― だからこそカスタマイズしやすいマシンが、有力な選択肢となる。その観点から山岡さんが選んだパソコンこそが、他ならぬ「DAIV-D」シリーズなのだ。

山岡 「映像制作の環境を考えると『DAIV-D』は、選択の基準にしやすいパソコンだと思います。スペックを考えればコストパフォーマンスはすごく高いし、目的に合わせてカスタマイズもしやすい。USB端子の位置など、さりげなく使いやすさを考えた設計もいいですね。まずはここからモデル選びをスタートしてみてもいいんじゃないでしょうか」

映画監督・プロデューサー
山岡 信貴さん

1965年生まれ。大学卒業後、映像技術サービスを手がけるIMAGICAでカラリストやゲームプログラミングなどの業務を担当。並行して自らの映画制作にも取り組み、国内外の映画祭で招待上映や受賞を重ねる。独立後は映像制作を軸としながら、実験映画やドキュメンタリー映画を制作。現在は株式会社プラスディーでプロデュースから監督、編集、撮影まで、映像に関わる幅広い業務に携わる。

DAIV-D シリーズ

広告グラフィックの多くを制作するプロダクション「株式会社アマナ」の協力を受け、最前線で活躍するクリエイターの意見を参考に写真や動画、イラスト、3DCGなどの使用に向いたクリエイター向けパソコン。前面に5インチ×3、3.5インチ×1の拡張ベイを備えるほか、前面上部に音声入出力とUSB 3.0ポートを2基装備。オプションで本体下部にキャスターも追加できる。

様々なクリエイターのニーズに、高い拡張性で応えるハイエンドPC

「映像のプレビューや3DCGの処理をストレスなくこなしてくれます。自宅用を選ぶ際も『まず間違いない』と思って、迷わず購入しました。オフィスでも自宅でも大活躍してくれますね」(山岡さん)